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インタビュー(栄養学部・保健栄養学科 保健養護専攻)

在学生インタビュー

養護教諭 志望
 
子どもたちの心と体の健康維持のため、
4年間の成果を遺憾なく発揮したい。
 子どもの頃から健康そのもの。学校を休んだことは、ほとんどありませんでした。ところが中学の時、突然お腹が痛くなって保健室に駆け込みました。すると先生は「ほら、これを飲めばすぐ治るよ」とコップを渡します。中味は、さ湯。言われた通り飲んでみると、痛みはたちまち引いてしまって…。言葉のマジックですよね。この出来事をキッカケに、養護教諭に興味を抱くようになりました。
 ではなぜ、沖縄から遠く離れた栄大ヘ進学したか。かつて長寿の県と呼ばれた沖縄も、平均寿命が他県より短くなっています。この現状を打破すべく、栄養学に精通した養護教諭になりたいという考えからでした。
 入学して実感したのは、カリキュラムの充実。理論の習得から現場での実践まで、養護教諭に必要な要素がすべて揃っています。しかも、先生方は現場経験の豊富な方ぱかり。どの授業も、全神経を集中して臨みました。集大成の授業とも言えるのが、4年春の『養護実習」。私は、母校の小学校に赴きました。初日から具合の悪い生徒がやって来て少し戸惑いましたが、教室や学外での実習で様々なケースを経験したおかげで、処置に関する知識が体に染み込んでいたのでしよう。落ち着いて対応できました。
 この春から、地元沖縄で養護教諭の生活がスタートします。栄大で培ったスキルを発揮して、子どもたちの心と体の健康を力強くサポートしたいと思います。
養護教諭 志望
 
理想の養護教諭像に近づくため、
階段を着実にのぼり続けています。
 両親ともに教員という環境で育ったからか、「将来は教師に」という漠然とした思いを抱いていました。しかし中学時代に一人の先生に出会うことで、養護教諭一本に目標を絞ることにしたのです。保健委員だった私は、保健室でその先生と生徒のやり取りを何度となく見ていました。心身ともに弱っている生徒には、母親のように優しく包み込む。だからといって常に甘やかすわけでなく、ときには厳しく叱咤する。このメリハリのある指導を受けると、みんな安堵の表情で保健室を後にします。「これぞ、私の進むべき道」。その思いが日に日に募り、両親には胸の内をきっぱりと宣言しました。
 実は、栄大は中学時代からの憧れの大学。実際に学んでみると、実習授業のレベルの高さに舌を巻きました。一番印象に残っているのは『ヘルスカウンセリング』。これは、身体的不調を訴える生徒の心のSOSサインを探る授業です。学生が生徒役になり先生に背中をタッチングしていただいたのですが、思わず涙が浮かんでしまって…。そう、触れるという行為は、人の心を開かせる導入となるんですね。多感な子どもたちと向き合う姿勢を身をもって理解した瞬間でした。
 私が理想とするのは、もちろん進路を示唆してくれた中学時代の恩師です。誰からも慕われ「保健室に来てよかった」と言われる日が来るよう、日々精進したいと思います。

OGインタビュー

養護教諭
(公立中学校勤務)
 
活発なコミュニケーションが
信頼を生み、健全な保健室を維持させる。
 「養護教諭として一番大事な素養は何か?」という問いに、私は「コミュニケーション能力」と答えます。保健室を訪れる生徒との応対と同じくらい、担任の先生、校長先生、保護者との意思疎通を重視したいのです。なぜなら保健室は、学校運営に関わるあらゆる人との連携によって成り立つからです。
 なかでも生徒の性格や特徴を把握している担任の先生は、キーパーソン。12年前、初めて赴任した中学校では、「失敗するなら若いうち」とばかりに毎日のように職員室へと赴いて担任の先生方と交流を深めました。それが功を奏したのか、多くの先生から「具合の悪い生徒は、安心して保健室にまかせられる」と言われるようになりました。ありがたい言葉であり、同時に確かな自信につながりました。「周囲の協力を得てこそよりよい保健室経営ができる。」このポリシーを胸に、今も変わらず日々を過ごしています。
 栄大の授業は、すべてがハイレベルです。特に先生役、生徒役、親役などロールプレイング形式で行われる模擬授業は印象に残っています。なにより、教えてくださる先生方の熱心さには本当に頭が下がる思いでした。授業以外でも3年生からは、教員採用試験対策として模擬面接から論文の書き方まで指導していただきました。そのバックアップのおかげで難関を突破できたと確信しています。
養護教諭
(公立小学校勤務)
 
保健室には、子どもを包み込む優しさがある。
そして、子どもを支える喜びがある。
 教員採用試験には2度目の挑戦で合格。卒業後の1年間は、発達障害児をサポートする補助教員をしながら勉強を続けていました。養護教諭は、ケガや病気の手当をしたり、子どもに基本的な生活習慣を教えたりと、心と体の成長に関わっていけるやりがいの大きい仕事。でも、一人ひとりの性格や家庭環境が異なるので臨機応変な対応が求められます。
 例えばケガした子が保健室に来たら、そこに誰かが関わっているのかいないのか、関わっているとしたら、偶発的なものなのかそうでないのかを確認することが大切になります。また、体調不良で来室した子どもは、生活習慣が乱れているのか、精神的なものなのかを的確に把握し、担任の先生や保護者と連携を取りながら対応することが必要です。あれこれ話しかけると逆に黙り込む子もいるし、信頼関係がないとうまくいかないですね。場面やその子の性格に応じた対応を、担任の先生と相談しながら進めていくことが重要です。
 保健室に来る子への対応だけでなく、ノロウイルスやインフルエンザ等の感染症対策も大切な仕事。毎日行うトイレの見回りや、週末のトイレ消毒はかかせませんし、流行り始めたら迅速予防が肝心。子どもがかかりやすい病気や感染症の知識が重要だと実感しました。
 これからは担任の先生と連携して、保健・栄養に関する教育にもっと積極的に取り組み、基本的な生活習慣を子ども達に身につけさせていきたいです。優しさと厳しさを持って子どもと接し、「この先生に話せばわかってもらえる」と信頼される存在になりたいと思っています。