ゼミ別 発表要旨
秋野 晃司ゼミ
埼玉の郷土料理 / 比企地域に着目
私がなぜ、このテーマにしたのでしょうか。私は、高校時代、家庭科の授業の中で、郷土料理の授業を受けました。この大学に入り、改めて食文化の中での郷土料理とはどのようなものなのかが気になりました。又、高齢化・過疎化・若者の減少、もしくは人々が都市部へ流出していることから、私が住んでいる埼玉県では実際どのような変化があるのかを、自分なりに考察したいと思いました。
実は、私は埼玉県出身でありながら、大学付近の地域について何も知りませんでした。今まで埼玉県比企地域の特産品や農産物について、鳩山町の農家や観光協会などでお話を伺いました。「農村漁村郷土料理百選」によれば、郷土料理とは、「それぞれの地域独特の自然風土・食材・食習慣・歴史文化等を背景として、地域の人々の暮らしの中での創意工夫により必然的に生まれたものであり、家族への愛情や地域への誇りを持ちながら作り続けられ、かつ地域の伝統として受け継がれてきた調理・加工方法による料理」と定義されています。また、「季節の旬の食材とその保存活用により、その土地で培われた伝統的な料理法で調理されたそれぞれの土地自慢の味」と言われています。そこで、私は郷土料理の魅力とは何かと考えました。地元で採れる旬の素材を用い、その土地の気候風土をいかし、郷土の人々によって生み出され、受け継がれてきた伝統の味であり、その地域でしか食べられないものであると思いました。そして、地域により、独自の郷土料理が存在すると感じました。比企地域の特徴は、米麦・大豆・農産加工など、地域の特性を生かした農産物生産が盛んに行われています。東部の平坦地域では、広大な水田での米麦生産が主体ですが、いちご(吉見町と川島町)やトマトなどの施設園芸も行っています。西部の丘陵地域や山沿い地域では、観光産業に米麦や大豆、野菜生産を組み合わせた多彩な農業が行われています。米麦は昔から作られており、うどんやまんじゅう利用されてきました。地域の特産品としては、比企のらぼう菜、川島町のいちじくがあります。いちじくは町おこしのために、最近、特産品になりました。
今回の発表では郷土料理教室のそば打ち体験のことを含めて考察したいと思います。そばは、地域によって味や香りが異なるため、その地域の特徴がでると言われていますので、そばを打ってきた感想もお話したいと思います。ぜひ、見に来てください!
現代の日本におけるラーメン事情
みなさんはラーメン屋といえばどのようなイメージを持ちますか?ラーメンが好きでよく食べに行くという人もいれば、脂っこい、ベタベタするなどと“男性の食べ物”というイメージを持たれている人もいるのではないでしょうか?
私は大学3年生の夏、地元、大宮にある「麺処 ほん田」というラーメン屋でアルバイトをしていました。私はラーメン屋でアルバイトを始める前までは、ラーメンは“男性の食べ物”という勝手な固定観念を抱いていました。しかし、ラーメン屋でのアルバイト経験から女性客が意外にも多いことを知り、また最近では“ラーメン好き”を公言する女性の増加が、メディアや雑誌で取り上げられているのをよく目にするようになってから、ラーメンへのイメージが変わりました。その背景にはラーメン店が具材に野菜をたっぷり使ったり、あるいは内装を明るくするといった店づくりなど、女性が入りやすいようにと様々な工夫をして、男性に限らず女性をターゲットにするようになったことです。このような現代の日本におけるラーメン事情を通じて、ラーメンと女性の関わりについて研究するために、実際に様々な人気ラーメン店でフィールドワークを行いました。
<人気ラーメン店の特徴>
1)駅近は客を集める絶好の立地条件
駅は毎日利用客が多く、サラリーマン、OL、学生など昼食時間や帰宅途中に手軽に食事を済ませることができる。
2)入りやすい外観
清潔感があり、お洒落で入りづらいと感じさせない店造りである。
3)利用しやすい店内
カウンター席以外にテーブル席や子供用の椅子が用意されているなど家族や団体の客も招きやすいようにと考えられている。
4)サービス
髪を留めるゴムや紙エプロンが用意してあるなどサービスが行き届いている。
5)インパクト・こだわり
味は第一だが、店のインパクトやこだわりが感じられる店がリピーターの数に影響する。
現代におけるケーキの購買行動
◆研究動機◆
私が幼いころ、誕生日はホールケーキを購入し、ろうそくやネームプレートを立ててお祝いしていた。しかし、大学一年生の冬から銀座コージーコーナーで、ケーキ販売のアルバイトを始めて気がついたことがある。お客様を観察していると、ホールケーキではなく複数のカットケーキとネームプレートやろうそくを、一緒に購入している方がいた。カットケーキは1人分であり、それがお祝い事に利用されているとは思いもよらなかった。
また、別のお客様が「コージーコーナーで買うなら、コンビニのものを買った方がいい」と会話をされていて、私はショックを受けた。ケーキといえば洋菓子店という考えがあったからである。
◆ケーキを購入できるところの選択肢の増加◆
私は4つに分類した。
(1)高級洋菓子店
(2)チェーン展開している洋菓子店
(3)個人経営している洋菓子店
(4)コンビニエンスストア、スーパーマーケット
特にコンビニエンスストアやスーパーマーケットは、他の洋菓子店にも引けを取らないくらい人気になっている。独自のプライベートブランドの商品を販売していることや営業時間が幅広いことで消費者が欲しいときに商品を手に入れられるという強みがある。
◆和菓子と洋菓子の融合◆
抹茶やあんこ、きなこなどが入ったケーキを見かけるようになった。しかし、これらのものは和のものである。それがいつの間にか洋菓子の中にも取り入れられるようになってきている。逆もあり、和菓子の中に洋のものが取り入れられている。現在では和菓子と洋菓子を完全に区別するのは難しくなってきている。
◆飲み物とケーキの関係◆
ケーキを食べるときに一緒に飲むものは何だろうか。多くはコーヒーや紅茶ではないだろうか。ケーキと同様にコーヒーや紅茶は海外から入ってきたものである。ケーキと一緒に飲まれるようになったのにはきっかけがある。
江戸時代の行事食
五節句とは、江戸幕府が定めた式日のことをさしました。1月7日の「人日の節句」、3月3日の「上巳の節句」、5月5日の「端午の節句」、7月7日の「七夕」、9月9日の「重陽の節句」と1年に5回ありました。明治6年(1873)1月に五節句は廃止されてしまいましたが、民間行事として現在でも行われている行事があります。
これらの節句の日には、縁起の良い料理を食べる風習があり、食べ物に無病息災や豊作、子孫繁栄など様々な願いを込めて食していました。
[五節句で食べられた料理とその料理に込められた願い]
「人日の節句」・・人日は、災厄が訪れる日とされていました。そこで、春の七草(せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ)を加えた七草粥を食し、無病息災、長寿、豊作を祈願しました。
「上巳の節句」・・女の子の成長と幸福を願った行事です。邪気に見舞われやすい「忌み日」と考えられていたこの日に白酒や菱餅を飲食し、邪気や厄を祓い、魔除けをし、子供の健やかな成長を祈願しました。
「端午の節句」・・中国から伝わった病気や災厄を祓う行事です。旧暦の五月は、梅雨から真夏の時期にあたり、高温多湿になるため伝染病や害虫の被害が多く発生し、邪気に満ちた悪月と考えられていました。そこで、柏餅や菖蒲酒を飲食し、邪気を祓い、子孫繁栄を祈願しました。
「七夕」・・中国の牽牛星と織女星の伝説と日本古来の「棚機女」の信仰が組み合わさって出来た祭事と言われています。この日にそうめんを食すことで魔除けをし、健康を祈願しました。
「重陽の節句」・・中国から伝わった行事で長寿を願う節句です。「菊の節句」とも言われていました。この日に菊酒を飲み、邪気を祓い、無病息災、長寿を祈願しました。
なぜ、上記の節句でこれらの料理が食べられるようになったのでしょうか。また1つ1つの料理に願いを込めて食べるようになったのでしょうか。行事食に願いを込めるようになったのには必ず背景があるはずです。今回の発表では、上巳、七夕、重陽の節句の行事食をご紹介します。江戸時代の五節句で食べられていた料理の調査を進めるとともに、料理に願いを込めた背景を探り、考察していきます。
マクワウリのある暮らし
マクワウリを知っていますか? 別名、マクワ・マッカウリ・アマウリ・アジウリ・カラウリ・オチウリ・キンコウリ・ウリ・カンロ……。メロンの仲間で、あっさりと甘い、夏のおやつです。縄文時代後期に渡来したと言われる、歴史ある食べ物ですが、スーパーには売っていないので、「見たことが無い」という方も多いでしょう。
古代から日本の食卓に存在し続けた、マクワウリ。
甘い物が乏しい江戸時代までは貴重品とされ、江戸後期から戦後にかけて大衆化し、昭和の中ごろから平成までは「田舎っぽい安価なもの」と低評価を受け、現在は懐かしい果物として再発見されつつあることが、前期の発表で分かりました。
昭和の中ごろから現在にかけて、低評価だっただけに資料が少なく、文献調査だけでは実際の評価は分かりません。大正から昭和前半生まれの方にインタビューを行い、マクワウリの評価や、それにまつわる思い出をお尋ねしました。
昭和から平成にかけて、マクワウリはどう評価されて来たのでしょうか?
マクワウリはこの先、どう評価されていくのでしょうか。マクワウリの現在と未来にも注目します。
「マクワウリ」の名前の由来となった真桑村は、いま、「懐かしいマクワウリの味を届けよう」と、マクワウリの栽培が復活しています。地元小学校では郷土の名産として、マクワウリを取り上げ、授業の中で栽培も行います。郷土野菜として、マクワウリの懐かしさが評価されている姿をお伝えします。
変異の起りやすいマクワウリは、古代から少しずつ変化してきました。近年、一般的な品種「金マクワ」が変異した、「バナナまくわ」が売りだされています。マクワウリの歩みは止まりません。
発表の後、マクワウリ100%ジュースの試食を行います。マクワウリを食べたことが無いという方も、是非ご試飲下さい。
磯田 厚子ゼミ
飲食店のBGM / カレー屋さんのBGM
★目的
私はカレーと音楽が好きだ。そこでインドカレー屋のBGMに不思議な音楽が流れていることに興味を持った。そこでBGMはなぜ存在するのか。どのような効果、働きがあるのか。BGMと飲食店の関係を掴み、飲食店のBGM選びのまとめをする。
★実習内容
1.BGMとは
BGMの歴史と効果について学んだ。店の雑音を取り除く効果やお客さんの気分をなごませたり、高めたりする効果がある。そのためBGMの利用の仕方によっては、店の評判を良くする、客単価をあげる、リピート率を高めるという効果が期待される。さらに社員のモチベーションアップ、作業効率アップにつながる。
2.カレーの歴史・日本のカレー
カレーの原点であるインドカレーとインド音楽、スパイスや原材料、アーユルベーダなどについて調べ、スパイスも含めて独特の食と健康のとらえ方などを知った。
3.カレーのあるお店のBGMの調査
14店舗のカレー店、カレーを出している店のBGMを実地に調べた。有線放送を使う店や、BGMにこだわりのない店が多かった。また、BGMのないお店も存在した。
・インド音楽…インドカレー屋のほとんど
・洋楽…カフェ、インド音楽以外のインド料理屋
・JAZZ…タイ料理屋、カフェ
・こだわっているお店…カスバ・フードコート、キャンプ・エクスプレス
・好きな音楽をかけている…カレー専門店(ビートルズ)、BAR(サッカー観戦)
★まとめ
BGMはお店をただお洒落にするためだけでなく、たくさんの効果がありいろいろな使い方ができる。しかしBGMにこだわっているお店はまだまだ少ないが、コンセプトのある店はしっかりとしていた。さらにインドカレーを知ることによって、日本の沢山のカレーの形を知った。様々な場所で提供の形と、BGMを知ることで、雰囲気と美味しさを感じることができた。
ベトナム女性のスタイルの秘訣
1.目的
私が、ベトナム旅行に行った際、多くのベトナム人女性のスタイルの良さに驚いた。ベトナムの民族服アオザイを着た女性は細く美しく見える。だがベトナム女性はご飯もお惣菜も、もりもりとよく食べる。
そこでベトナム女性の美の秘訣について、学ぶことを目的にした。
2.実習内容
1)ベトナム民族衣装アオザイ;ベトナム女性は少女の頃に、母や祖母から「アオザイが似合う女性になるのよ」と言われ成長していく。アオザイとは「長い衣」という意味で、女性の魅力を強調して、優雅に魅せる。すべてオーダーメイドであり、ボディラインを強調するように仕立てられる。
2)食にも生かされる「コンは、よく働くという意味」「ユンは、美しいという意味」「ウォンは、丁寧に話す、あるいは礼節の意味」「ハンは、モラル」という4つの生活の教えである。
3)ベトナム女性の日常生活;美意識の高いベトナム女性は日常生活で身体を動かす。最近はバイクに乗る人が多く、自転車の普及がなくなってしまったため、そのかわりウォーキングをすることが流行っている。
4)ベトナム料理での美肌試験;実際に運動と3食ベトナム料理を1週間行い、美肌効果があるのかどうかを自分で試験をした。事前の肌検、1週間のウォーキング、その後1週間ウォーキングとベトナム食事をした。体調良く体重減少もある。
5)美意識と食事についてインタビュー;栄大生をベトナム女性に美意識と食事の注意点についての質問調査を行い、違いを見た。
3.まとめ
どの国の女性も美しくありたいと思っており、スタイルと美肌を気にしている。健康で美しさを保つ秘訣は、ベトナム女性のしっかり食べ、野菜・ハーブを多く摂取し、運動し、生活リズムを整えて気持ちを高く持つことだとあらためて思った。こういったことからベトナム女性は、アジアで1番美しい女性に選ばれる理由があると思った。
旦那様は外国人 / ~日本における国際結婚~
[目的]
日本には様々な外国人がいる。永住の方や難民の方、ビジネスマンや留学生など、また観光客としてきている外国人がいる。今は外国人の方と交流がないと思う人でも、これから先、新しい職場、新しい出会いを重ねていくうちに息の合う外国人の方、日本人男性とはまた違う魅力を持つ外国人男性に出会っちゃうかもしれない!
将来もしも国際結婚をすることになった場合、日本人同士の結婚との違いを理解することが必要である。国際結婚の不安や疑問、良いところや苦労することを調査し、解決策を考えることが目的である。
[内容]
国際結婚は年々増加している。厚生労働省の2000年の統計より、国際結婚の件数は3万6263件と結婚総数の4.5%である。22組に1件が国際結婚をしている。東京都区部では10組に1件、大阪市では12組に1件という結果である。
国際結婚=離婚率と思う方が多いと思うが、実際は日本人同士の離婚率と同じで、とくに離婚率が高いわけではない。
日本人男性とアジア女性の国際結婚が増えた理由には、80年代にジャパゆき・メールオダー花嫁が始まったことが大きく関わっている。
女子栄養大学4年生50人に国際結婚についてアンケート調査した。日本に外国人が増えたと感じる人が82%、国際結婚したい人が28%、付き合った人が外国人だったら国際結婚を考える人が92%という結果になった。
実際に国際結婚した方にインタビューなどを実施。国際結婚後のライフスタイル、国際結婚をして良かったこと・苦労すること、国際結婚の食事について、国際結婚の幸せエピソード、日本人女性と国際結婚をした外国人男性の本音、帰化許可申請についてなどを調査した。国際結婚の家庭料理は、住んでいる国や地域によって異なることがわかり、多国籍料理を作っている家庭が多いことがわかった。
[まとめ]
解決策として、事前に相手の文化や価値観を理解できることが重要である。インタビューや調査した結果、“慣れ”・“話合う”ことが大切だとわかった。外国人と考えるのではなく1人の人間とどこまで向き合うことができるかが大切である。
芸能人の料理本
【目的】
芸能人の食事やダイエットなどに関心がある。仕事柄、スタイルや美肌の維持やハードなスケジュールに耐えられる健康維持が必要と思われるが、ロケ弁などを見ると油料理が多く、どのように食事管理しているのかを調べることにした。まず、ロケ弁の栄養価について検討を行い、次いで普通のレシピ本は料理を専門としている人達が書いている中、モデルやタレントが本業の、料理を専門としていない芸能人たちが出している料理本の魅力に興味を持ち、探った。
【方法】
1.ロケ弁の写真を基に、料理、材料を測定し、栄養価計算をした。
2.芸能人が出している料理本を購入し内容を検討した。
(小森純・小倉優子・ギャル曽根・辻希美・スザンヌ他)
【結果】
1.ロケ弁の栄養価:エネルギーとたんぱく質は1日の摂取基準量の半分多いこと、ミネラル、ビタミン類、食物繊維は1日の5分の1から6分の1と少なく、野菜と乳製品が少ないということが分かった。
2.芸能人の料理本
1)各タレント料理本にはそれぞれの特徴が見られた。
小森純の本は、経費節約を主として、綺麗な身体を保つために栄養も考えたレシピが載っていた。スザンヌの本は、料理家が登場し、専門的に学び他の本より高度なレシピが載っていた。ギャル曽根の本には、彼女の特徴を生かして、沢山食べながらダイエットができるというレシピが載っていた。辻希美と小倉優子は、旦那さまや子ども向けに、家事や仕事で忙しい人でも、手間暇かけず、簡単に作れて美味しいレシピが載っていた。
2)一方、芸能人の料理本に共通している特徴も見られた
a.野菜が多く使われている
b.肉を使うとしても、鶏肉など、ヘルシーな材料が使われていた。
c.芸能人ゆえか、自分の写真が沢山載っていた。
d.初心者でも出来るように、簡単に書かれていた。
なぜ日本人は米を麺にしないのか / 日本とベトナムの米の食べ方の比較
同じ米食文化でも日本とベトナムの米の食べ方には違いがある。ベトナムでは米飯も食べるが、フォーなどの米粉麺が有名だ。一方、日本の米の食べ方は米飯が主だ。ベトナムと同じく稲作が盛んなのにもかかわらず、なぜ米の食べ方が違うのか。日本とベトナムの米の品種や歴史、伝来、麺に対する嗜好、食文化の違いなどを明らかにして、なぜ日本人は米を麺にしないのかを考える。
▼日本とベトナムの米粉麺の歴史、米の品種について文献調査
・ベトナムの米粉麺は中国からの影響がある。「麺」はもともと小麦を主に食べる中国北部で作られ、それが南部の稲作地帯に紹介された。そこから、米粉麺ができ、華僑を通して東南アジアにも紹介され定着した。
・日本にも鎌倉時代には米粉で作るほうとうがあった。しかし米は貴重な食物だったので、小麦で作る麺が主流になった。
・日本の米は粘りがあるジャポニカ米で、ベトナムの米はパサパサしているインディカ米という違いがある。ジャポニカ米は粘りなどの理由から、インディカ米より製麺が難しく、また食味も劣る。
▼麺の嗜好についてのアンケート調査
・6月の発表では、様々な麺の嗜好について栄大3年生111名にアンケート調査を行い、「かたさ」や「コシ」を重要視する回答が多く出た。
・ベトナム人17人にアンケート調査をしたところ、多くが中華(小麦)麺より米粉麺の方にコシがあると感じ、全員が米粉麺の方が好きだという結果になった。
▼米粉麺と小麦粉麺の食べ比べ
・日本のスープと米粉麺は合うのか、またベトナムのスープと小麦粉麺ではどうなのか、栄大4年生と先生方、計16人に食べ比べを実施し、多くが日本のスープには小麦粉麺、ベトナムのスープには米粉麺が合うという回答をした。
米粉麺には「コシがない」といったイメージを持つ人も多いが、実はそうではなかった。日本人が米を麺にしない理由には、小麦の栽培や麺の嗜好など様々な要因があることがわかった。
韓国のスローフード / 韓国は日本より進んでいる
【目的】
スローフードという視点から見ると日本と韓国ではどのような違いがあるのか。韓国には「薬食同源」の精神があり、食に重きを置いている。また、手軽に市場や街中で伝統料理を食べられることからも日本よりもスローフードが進んでいると思われる。では日本はどのような点で韓国スローフードを見習うべきか考える。
【取り組んだこと】
1.スローフードについての文献調査
(1)スローフードとはその土地の伝統的な食文化の保護と伝承を目的としている。
(2)スローフードを語るうえでおいしい・ただしい・きれいの3原則がある。
2.韓国のスローフード文献調査
(1)韓国では農協が中心となって身土不二の活動に取り組んでいる。
ハナロマートの経営に携わり国産の農産物の販売を促していることが分かった。
(2)キムチには郷土性があることが分かった。
3.韓国へフィールドワーク
(1)ハナロマート
国産のキムチを筆頭に国産の農産物の販売に力を入れていることが伺えた。イン タビューでは地方と首都部での助け合い活動を行っていることがわかった。
(2)市場
市場でも国産の物には国産と表記してあり国産を大切にしていることが伺えた。
(3)精進料理
インタビューより韓国食材の良さの色彩や旬を大切にしていることがわかった。
【まとめ】
スローフードに目を向けてみると韓国は農協が中心となり国産農産物販売促進を試みる働きがあり、料理は旬を生かし、鮮やかで、本来の味を引き立たせるような料理であることがわかった。何より首都ソウルでも韓国料理屋が多く立ち並び、手軽に伝統料理が食べられることからその土地の料理を大切にしていることが伺えた。その点で日本よりスローフードは進んでいた。日本でも手軽に伝統料理を食べられる試みにもっと取り組むべきだと感じた。
世界のお節料理
【目的】
日本では近年お節料理を食べない人が増加傾向にある。お節料理の意味をさぐり、現代的なお節について考える事が目的である。世界の正月料理やその意味を参考に、日本で作りやすいお節料理を提案する。
【実習内容】
1.アジア
アジアは正月も節目の大切な行事として祝われており、意味づけされている料理も多く存在する。
台湾→茹でたほうれん草を切らずに食べる⇒長寿を意味する
中国→水餃子⇒子を授かると同じ発音・銀子の形に似ている
シンガポール→生魚と野菜を縁起言葉を言い皿に載せ、願い事を口に出しながら混ぜた海鮮サラダ⇒金と繁栄
モンゴル→茹でた羊肉・肉まんに似たボーズ・男たちが作るヘビン・ボーブ
2.ヨーロッパ・米国
現在ヨーロッパやアメリカは、アジアのように正月のお祝いはほとんど行われていない。その理由は、正月よりもクリスマスなどキリスト教の節目が大きな祝いのためである。しかしイタリアとフランスには意味づけされた正月料理が存在する。
イタリア→豚足に豚挽き肉・香辛料・ワイン・レンズ豆の煮込み⇒財運アップと豆は金
レンズ豆の煮込み⇒財運アップ。フランスでも祝い料理としてある。
アメリカ→ブラックアイドピー(豆)を食べる
3.提案;これらの料理を日本のお節料理の中に取り入れ、香辛料と調味料を日本人の味覚に合うレシピを作成した。
【まとめ】
アジアの正月料理はこの日の為の特別な料理で、穀類を主とした2品以上の料理があり、ほぼ全てに意味が付けられている。しかしヨーロッパや米国では日常で祝い食として食べられている物がそのまま正月料理としても存在するため、意味づけされている料理は少ない。新しい時代に合わせ味に変化をつけ、文化を伝えたい。
お茶の魅力とは何か / ~“お茶を楽しむ”を多面的に捉える~
お茶は古来より不老長寿の妙薬として、コミュニケーションの手段として世界中で飲まれ広がってきたが、日本ではお茶離れ、特に急須離れが進んでいる。現代の人々が急須から飲むお茶にどのような魅力や価値を求めているのかを探る。和茶房や茶器などに触れ、お茶の魅力を追求・提案する。
1.日本茶とは
お茶には多くの種類があるがどれもカメリア・シネンシスというツバキ科の植物だ。発酵度合いにより分類でき、日本茶は不発酵茶が主である。日本茶は近年のDNA鑑定の結果、中国から持ち込まれたという説が最も有力である。歴史から見えるのは、お茶が古くからヘルシードリンクであることと、茶道や手間暇かけたお茶の製造や結婚の儀に用いられるなど「もてなし」や「ふれあい」の文化を生み出してきたということだ。
2.統計や実地調査からみる日本の緑茶
茶葉の生産量は横ばいだが、購入量は長期にわたり減少している。一方で輸出は世界的な緑茶ブームも背景となり増加している。女子栄養大学生を対象に102人にアンケート調査を行った結果、急須で淹れるお茶に対して良いイメージを持つ人が多く、めんどうだと真っ先に感じると回答した人が2人であった。しかし、実際に最もよく飲み方は急須で淹れて飲むと答えた人は14人と少なかった。
3.食べるお茶
日本で食べるお茶の代表的なものは抹茶であるが、最近は茶葉の効能が注目されていることからパウダーやふりかけなど「食べるお茶」が普及してきている。奈良の茶粥や高知の碁石茶漬け、島根のボテボテ茶など古来の茶食が食文化として残る地域があるが、担い手が高齢者であることや需要の減少により普及は難しい。
お茶のホッとする価値を大事に、食べるお茶の提案をする。
4.まとめ ―お茶を楽しむ―
実習で色んな角度からお茶に触れ、学生がお茶に求めることを尋ねてみた。そこに共通することは、「寛ぎの時間」があることだと気付いた。今までお茶を気にかけたことのない人も、自分に合ったお茶の楽しみ方を見つけ生活の豊かさへと繋げてもらえたらと思う。
磯田 厚子・浅尾 貴子ゼミ
女子力アップ!ビューティースイーツ開発 / 〜ココロとカラダに優しいカフェ向け商品考案〜
私は、新宿マルイにあるクックコープカフェのメニュー提案を行っています。
カフェのスイーツで、お客様からどこまで美容提案を受け入れてもらえるのか、またどこまでメニュー上で表現できるのか、ということを研究目的としています。春夏秋冬を通じて、食材の美容効果などを調べて訴求しつつ、スイーツの開発を行いました。
【実習内容】
クックコープカフェは渋谷のおいしい本屋さんクックコープが提案するカフェであり、客層は20歳代で、ファッションや美容に気を遣う女性が多いお店です。
クックコープカフェで商品提案を行うに当たり市場調査をし、お店のコンセプトである“渋谷のおいしい本屋さん”ということがカフェを利用する方々に伝わっていないと感じました。そこで、私は物語をイメージできるスイーツの提案、また主な客層から美容要素をプラスしたスイーツの提案を行うことにしました。
春メニューにはアサイー、夏メニューには白キクラゲといった美容をイメージした新しい食材を使用したスイーツの販売を行いました。2回の販売を行い、美容に関心の強い女性でもスイーツを食べるシーンでは“美容”を気にする女性は少ないことがわかりました。そのため美容要素をプラスしたスイーツでは、ヘルシーさを強調しないが実はヘルシーなメニューにする必要があると気が付きました。
そこで、秋メニューにはリンゴと赤ワイン、冬メニューにはチーズといった美容要素はあるが馴染みのある食材を使用したスイーツメニューの提案を行いました。
また、美容要素をプラスしたスイーツの販売のためメニュー表に食材の美容効果を紹介しました。しかし、薬事法により記載できないこともあるため、どこまで表現できるのかということにも取り組みました。
【まとめ】
実際に商品開発の流れを経験し、お店の現状、店舗オペレーションを考慮したレシピにする必要があること。また、原価計算やアレルギー食品の表示、メニュー表に表示する商品説明のキャプションを考えるなど、限られた期間の中で、多くのことをこなさなくてはならない仕事であることがわかりました。
発表では販売までの過程や詳しいメニュー内容をお話ししたいと思います。
野菜たっぷり!健康そうざいのメニュー開発 / 〜デパ地下と路面そうざい店の違いについて〜
「中食」の市場が伸びている。私はデパ地下惣菜店と路面惣菜店に注目をし、商品開発における素材や手法の制約や、店頭での販売促進の方法の違いを探るべく、約1年半実習を行ってきた。
■概要
実習対象は、新宿高島屋内デパ地下の「sourie(スーリエ)」と、吉野家ホールディングスの路面惣菜店「おかずの華」である。この二つはターゲットや価格、販売方法などの諸条件が異なり、それに合わせて商品や販促の提案を行った。
sourieは惣菜ベンダーである利恵産業が運営しており、「バラエティ」「健康」「利便性」をテーマに、働く女性客をターゲットに健康的な商品を提供する。
おかずの華は、店内で仕上げる出来立て惣菜や弁当を販売している。住宅地にあり、日常食としての惣菜を近隣の主婦や働く人、シニア層が利用している。
■商品の違いと共通点
デパ地下では、工場仕上げで輸送する商品と、店頭仕上げの商品があり、使える素材や盛り付けが異なる。路面惣菜店では、工場カットの食材を店舗で調理し仕上げる。そのため、使える食材は多いが、作業効率を重視する必要がある。
共通するのは、作業が増えれば人件費に反映し価格が高くなる点だ。自宅で調理を行うのとは全く違うので、顧客の求める商品だけを考えるのではなく、「店舗で作ることが可能な商品」の要素を含んだ商品考案をするのが難しい。
■販促物のポイント
プライスカードは、商品価格を表示する以外に、顧客の買い上げを後押しして売上げを左右する役割がある。サイズや文字の大きさ、色、商品説明などの多くの要素が影響するため、視認性調査も行った。
同じ中食市場でも、実際にデパ地下と路面惣菜店、それぞれの商品と販促物を考案してみて気づいた商品開発における素材や手法の制約や、店頭での販売促進の方法の違いについて、発表を行う。
もっとフルーツ!ファストフードの美ドリンク / ~健康ドリンク開発と効果効能を伝える手法~
大手ファストフードチェーン「日本サブウェイ」で、健康に貢献する商品の開発を行いました。
■目的
健康を付加価値にしたドリンク商品の開発を通じて、その価値を顧客に伝えるための販促物作成のポイントの研究、テスト販売を通じて売り手側の私たちの意図がどのくらい伝わるのかの効果測定、これらをまとめることを目的としました。
■背景と概要
ファストフードのドリンクといえば果汁入りジュースや甘い炭酸飲料といったイメージで健康的な要素は低いように思います。焼きたてのパンと新鮮な野菜を使用したサンドイッチのお供に、健康や美容に配慮したフルーツドリンクを組み合わせられるよう商品考案を行いました。
■開発の手順
市場ではどのような商品が存在しており、人気があるのかを調査するためにコンビニエンスストアやスーパーマーケット、カフェなどに足を運びました。そこから、どんな食材の組み合わせが良いのか検討し試作を繰り返しました。レシピが固まってから商品開発の方々とテストキッチンで再度試作を行いながら使用材料やレシピの決定を行い、完成したものをテスト販売しました。
■販促物について
テスト販売を行うときには店外でお店の前を通っている方にドリンクをオススメしています。遠くにいる方の目にも留まるようにPOPを作成し、声を出して商品の良さをアピールしていきます。商品を購入する前はPOPを見て商品のイメージを思い浮かべるので、見やすいように工夫をしました。
■まとめ
商品開発をする上で味が大事なのはもちろんですが、ドリンクは透明カップに入るので見た目の美しさも重要だと学びました。また、商品のことを伝える販促物表現にも制約があります。お客様の目に留まる短時間でどのようなフレーズを使い、商品のメリットを伝えるのかが難しかったです。
☆美人をつくる ビタミンサンドイッチ☆ / 葉酸メニュー開発と店舗調理の実際、販促物の重要性
●目的・実習内容
坂戸市と栄大が共同で取り組んでいる「さかど葉酸プロジェクト」の一環として、市内のパン屋に向けて、さかどルーコラを使った葉酸の多いサンドイッチの開発を行いました。商品開発を行うにあたり、個人商店のような小規模店舗での作業工程をふまえた提案方法を考案すること、またその商品に合った販促物の条件を整理し、作成することを目的にすすめました。
●開発の手順
開発するにあたり、環境分析では、旬の食材イメージなどを調べ、市場調査では、パン屋を中心に、現在どのような野菜を使用した商品があるのか、旬の食材をどのように調理しているのかを実際に購入して調べました。そこから課題と理想を考えました。葉酸は妊娠初期に有効といわれているので、ターゲットは結婚してもう1人子どもがほしいと考えている【32歳女性 坂戸 葉子さん】としました。
●店舗オペレーションふまえた提案と販促物
パン屋は個人店で、店舗の方からは、一から全て作ることなど手間がかかるものは難しい、季節ごとに提案するので慣れてきた作業を一からまた覚えなければならないのが大変という意見をいただきました。そのため毎回プレゼン後には、よりオペレーションがスムーズになるように、店舗において使用されている食材で話し合いながら試作を行いました。また販促物は、お客様にとって必要な情報を整理し、より分かりやすく店舗の方でも貼りやすい形のものを作成しました。
●まとめ
商品は、さかどルーコラや葉酸の多い野菜を使うことを優先しつつ、店舗オペレーションに合わせた形状や調理に変更するようにしました。販促物は、ポスターや商品シールによって、商品の必要な情報を整理して載せることで、お客様に分かりやすいと評価していただきました。メニュー提案を行うには、店舗の方と信頼関係を築き、店舗オペレーションを考えた提案を行う大切さを学びました。発表会では、これらの詳しい内容について発表したいと思います。
地域密着!川越カフェのさつまいもメニュー提案 / ~料理開発と店舗に導入するための商品改善の実際~
私はカフェでの商品開発を通じて、試作内容や材料などのポイントがどの程度実際の商品に再現可能なのか、また商品を考案する上での重要なポイントとは何かを学ぶことを目的とし、川越駅前にある「ワイアードキッチン川越アトレマルヒロ店」で、“さつまいも”を使った川越店限定メニューの提案・販売を行いました。
提案を行う上で、実際に店舗でのアルバイトを通してオペレーションを経験し、何度もプレゼンを繰り返すことにより商品開発の実際を学びました。カフェで商品を提供するためには予め押さえなければいけないポイントが沢山あります。まず他のメニューとのバランスを考慮し、一体どういった商品がお客さまに喜ばれるのかを考え自分なりに形にします。そこから店のオペレーションを踏まえて使用食材やレシピ等を考え、どのスタッフが行っても全く同じものが提供できるようにし、また他のメニューと同じような提供時間で出来上がるように仕上げます。さつまいもという食材は、一見誰にでも好まれるような食材ではありますが、実際に商品を考えてみると似たような味になりがちで、1年を通しての提案であるためひとつひとつの商品に変化を出すことに苦労しました。しかしデザートや食事、ドリンクと形状を変えることで全く新しい切り口でお客様に提供することができたと思います。
提案商品は全部で5つ。それぞれの季節や来店するターゲット層に合わせてメニューを考えました。主にひとつの商品が完成するまでの期間は2~3か月で、その間に店舗スタッフや本部の方々へのプレゼンを重ねてひとつの商品が出来上がります。実際に店舗で販売するためには使用できる材料や価格の面でも規制がありその過程では様々な苦労がありましたが、自分なりにオペレーションを工夫し、材料の面でもお客様に満足していただけるような工夫を毎回取り入れて改善していきました。
今回の発表では主に、手試作品から商品になるまでの流れ、オペレーションを踏まえた改善とは具体的にどのようなことなのかをわかりやすく説明し、それぞれのメニューが実際どのくらい売れたのか、実際にお客様からいただいた生の声も詳しくお教えしたいと思います。カフェでの商品開発とは一体どのように行うのかが知りたい方は、ぜひ発表を聞きに来てください。
磯田 厚子・駒場 千佳子ゼミ
私の家でも本格中華!
私は昨年調理師科で調理をする楽しさを学び、その中でも豪快でかつ繊細な中華料理に魅力を感じました。皆さんは家で本格的中華料理を作りますか? 一から作る楽しさを知ってもらうために、市販の複合調味料等に着目して実習しました。
◆実習内容◆
1.複合調味料の市場調査(店頭調査・電話調査)
どのような複合調味料が出回っているかを店頭調査を実施。また、複合調味料を取り扱っている大手3社(丸美屋・永谷園・味の素)に直接電話調査を実施。
2.アンケート調査(対象:食文化栄養学科3年 アジア料理履修者65名)
家庭で作る中華料理についての調査。中華鍋は使用するかなどの調理する際の環境についてと、複合調味料を使用するかなどの家庭での中華料理の調理法について。
<アンケート結果から>
【1】複合調味料を使用する人が多い。
【2】中華鍋はあまり家庭に出回っていなく、使う家庭では鉄製である。IHコンロのキッチンの家庭は、中華鍋を持っていないことが多い。
【3】家庭でよく食べられる中華は比較的少ない材料で、簡単に調理できるものである。
⇒現代の家庭に合わせた、簡単な中華料理のレシピを提案していく。
3.オープンキャンパスで高校生に炒める技法の中華料理の作り方をレクチャー
同時にアンケート調査も実施。
4.アンケート結果に基づき、レシピ提案
「時間の短縮・調理工程の簡略化・家庭で出来る」を視点に、それでもおいしい中華料理を考案。
◆まとめ◆
中華料理は、一見難しそうに見えて、意外と簡単に調理できることを、新たに発見しました。この自分の研究を通じて、中華料理だけでなく、調理をすることの意識や、日頃の学生生活においての学ぶ姿勢が、初心に戻って素直に行動できた気がします。中華料理の魅力と同時に、調理をすることの楽しさを皆さんに知っていただけたらとてもうれしいです。様々な中華の調理法に益々興味がわくと思います。
ほうれん草をもっと / もっとほうれん草を好きになるレシピ提案
▼きっかけ
ほうれん草は好きですか?子どものころ嫌いな野菜が大人になるにつれ、不思議と食生活の中に受け入れられる、そんな経験があると思います。幼少期に苦手意識の高い野菜でもある「ほうれん草」に注目し、どのようなきっかけで、食べられるようになるのかまたは好きになるのかを調査し、もっとほうれん草が好きになるレシピを考案することをテーマとしました。
▼目的
日々の食生活にもっとほうれん草を取り入れるきっかけを作ると共に、ほうれん草が苦手な人に、少しでも多くほうれん草を口にしてもらい、作ってもらえる、または好きになってもらえるよう、ほうれん草の紹介、おいしいほうれん草料理の調理法提案、簡単に作れるレシピの紹介をしていきます。
▼実習内容
・ほうれん草の紹介。
(西洋種、東洋種、交配種、サラダホウレンソウ等)
・ほうれん草の栽培。
(味まさりほうれん草、強健ほうれん草、西洋ほうれん草、次郎丸ほうれん草、豊 葉ほうれん草)
・オープンキャンパス体験ゼミ。 対象:高校生
(サラダホウレンソウの紹介、ほうれん草を使用した炒め物、アンケートの実施)
・ほうれん草の調理法の比較(茹でた場合と炒めた場合とでの比較)、をもとにした、おいしいレシピ考案。(キッシュ、炒飯、スクランブルエッグ、など)
▼まとめ
アンケートを通して、ほうれん草が好きになった・食べられるようになったきっかけを聞いたところ、おいしい料理をきっかけに、という人が多いことが分かりました。同じ料理でも、調理法を変えるだけで、食感や食材の味が変わり、食べやすくなります。ほうれん草が苦手な人にも、様々なほうれん草料理の紹介を通して、少しでも多く食生活の中に取り入れ、これをきっかけに、ほうれん草を食べられるようになったり、もっと好きになってもらえたら嬉しいです。
魅せるサラダ / 飾り切りにチャレンジ
私は、昨年調理師科に通いたくさんのことを学びました。実習ではプロの先生方の作る料理の美しさに感動しました。野菜の切り方一つにしても、丁寧に時間をかけて切ることもあり、それだけで料理に華やかさが出て見た目も美しい料理になり飾り切りに興味をもちました。
▼目的
皆さんに飾り切りを知ってもらい、食卓を目にも楽しいものにすることを目的とします。飾り切りを取り入れ、普段のサラダとは一味違ったご馳走サラダを提案します。一手間加えることで料理が華やかになり、家族や大切な人に喜ばれます。
▼実習内容
オープンキャンパスにて飾り切りを知ってもらうための体験ゼミ(対象 高校生19人)
・包丁を使う頻度や感想等のアンケート
・飾り切りの認知度クイズ(7種類)
・花れんこんの切り方を紹介したリーフレット
<アンケート結果からわかったこと>
普段家で頻繁に包丁を使う人は少なく、月に何回かと回答した人が圧倒的に多い
→初めて見る飾り切りがあった、楽しかった
→包丁の動かし方が難しい、人前で包丁を使うのは緊張したと感じた人も多い
冊子の作成
・野菜の切り方を中心に、試作したサラダを一つの冊子にまとめます
飾り切りの方法、飾り切りを生かしたサラダ、作り方のポイント等
▼まとめ
アンケートなどから、飾り切りは意外と知られていないということが分かりました。もっと皆さんに飾り切りを知ってもらい、普段の料理に取り入れてほしいと考えます。オープンキャンパスでは高校生に飾り切りを体験してもらいましたが、もっと違うものもやってみたい!面白かった!などの声が多くありました。体験してもらうことによって興味を持ってもらえたと感じました。難しいと思わずチャレンジしてみると楽しいものですよ。
手作りお弁当の魅力 / お弁当から感じる料理のおもしろさ!
◆実習動機・目的◆
栄大生は食に関心を持つ人の集まりであるのに、学食やコンビニを利用する人が多いと感じていました。定食やパンなどにも魅力がありますが、お金はかかるし、料理をする機会が減るので、毎回利用する人が不思議だと思いました。そこで、栄大生の「お弁当事情」について調べ、手作りお弁当の魅力は何かを考えました。調理師科で学んだことをいかして、お弁当を作るおもしろさを伝えたいと思います。
◆実習で取り組んだこと◆
1.アンケート調査(対象:食文化栄養学科2~4年生、計135人)
普段お弁当を作るのか、作る頻度や作らない理由、今後お弁当を作りたいと思うのか、などの栄大生のお弁当事情について。
<アンケート結果からわかったこと>
・習慣的にお弁当を作る人が少ない。
・時間がないという理由でお弁当を習慣的、あるいはまったく作らない人がいる。
・今後の学校生活や社会人になったら、お弁当を作りたいと思っている人も多い。
⇒短時間で簡単に作れるお弁当の提案を考える。
2.『1week弁当』の作成
短時間で簡単に作れる5日間分のお弁当を1つのテーマにあわせて提案(テーマ:季節をとわない料理、夏野菜、秋野菜を使った料理)。食材をまとめて買って、5日間で使いきるように使う料理を決めました。週に1回は、簡単だけど、少し手を加えた、見た目が可愛いお弁当を作るようにしました。
3.『お弁当の日』の実施(ゼミ内でお弁当を作ってみんなで食べる)
お弁当をつくるきっかけにもなり、友達と実践してほしいです。
◆まとめ◆
ゼミとしてお弁当に取り組み、普段のお弁当にもさらに力を入れました。お弁当を作るのは時間がかかり、忙しい朝は特につらいと思うことがありましたが、慣れてくると、お弁当作りが楽しく感じる時もあり、料理をするきっかけが増えました。おいしいものを食べている時って幸せですよね。自分自身でおいしいお弁当を作って、毎日楽しいお昼を過ごしませんか?
焼・GIRL餃子
◆きっかけ・実習目的◆
みなさんは「餃子」というと、食べるのは好きだけどあまり魅力を感じないイメージを持っていませんか?そんな餃子をわたしと同年代の女の子=つまりGIRL!の皆さんが好んでくれるような可愛いGIRL餃子を提案したいと思います。味はもちろん!見た目の色使いや包み方など色々楽しめる餃子があれば良いと思いませんか?これをきっかけに、新たな餃子の世界を好きになってもらいたいです!
◆取り組んだ実習◆
【アンケート調査】対象:食文化2年生~4年生 計144名です。
私と同年代の女の子たちが日頃、餃子に対してどのようなイメージや考えを持っているかを把握するべく、アンケート調査を実施。主に、餃子を作ることができるか?餃子は好きか?餃子と聞くとどのようなイメージを持つか?についての質問。
【アンケート結果から分かったこと】
餃子は好きだが頻繁には食べていなく、匂いを気にする方が多いことが分かったので、臭いを気にしない様々なバリエーションの餃子を提案したいと思います!
【発表内容】
1》アンケート結果に基づいてにんにく無しの変わり種餃子の提案紹介!
調理方法はアンケートの結果、焼き餃子を食べている方がほとんどだったので、 焼き餃子限定にし、女の子が好きな変わり種具材&カラフルな皮を作ることにしました。
2》餃子の皮で新しい焼きスイーツ餃子への提案!
具材と皮に果物やお菓子を組み合わせ、焼くだけにこだわった餃子を紹介します。
3》基本の包み方~いろんな可愛い皮の包み方の紹介!
日本・中国・韓国の基本の包み方と変わった餃子の包み方を紹介します。
◆まとめ◆
皮に色を加えるときや具材の配合が、とても苦労しました。でも、今までにない新たな餃子の提案だったので、その分やりがいを感じながら楽しく取り組めました。GIRL餃子は、まだまだ考え次第で何通りもバリエーションが可能です。みなさんもこのGIRL餃子を参考に、自分の餃子を見つけてみて下さい。
奥嶋 佐知子ゼミ
子供料理教室で教えるということ。~第二章~ / ~キッズ・イン・ザ・キッチン~
私が料理教室を運営したいと考えたきっかけは「子供」と「人に何かを教えること」そして「料理」が好きだから。女子栄養大学で4年間、食について様々な角度から学んできた自分自身が、料理教室を運営することは可能なのかというところから「料理教室で教えるということ。」というテーマ設定に至った。
私の大学生活の“集大成”といった感じだろう。“料理教室で子供たちに教える”にたどり着くまでの道のりは想像以上に大変なものだった。慣れるまでは1ヶ月が本当にあっという間で、没頭できるものを見つけたな、という感じだった。
先生として携わる初めての料理教室!そこでは疑問やもどかしさを感じることが多々あった。それらは…「子供たちに安全にわかりやすく調理を教え、なおかつ子供たちとコミュニケーションが取れる料理教室にするにはどうしたら良いだろうか。子供たちに合った教え方はどのようなものか。」ということ。中間発表ではこれらを研究テーマにすることになった過程を中心に発表をした。中間発表以降の進め方として1.調理の教え方を変えていく。(もっと子供たち1人1人を確実に見てあげるため)2.コミュニケーションをたくさん取れる環境づくりをする。(子供たちからの声)3.切り方の練習が出来る料理を1品取り入れる。(包丁を正しく使って野菜を切ってみるため)といったものを上げ、残り半年間の活動を行ってきた。その成果を本発表で発表する。ぜひ皆さんに聞いていただきたいです。
●料理教室の概要●
対象:坂戸市内の小学生(小学3年生~小学6年生)
場所:千代田児童センター(わいわいクッキング 14名)
三芳野児童センター(ジュニアクッキング 16名)
日時:土曜日午前10時~12時
お野菜デザートで野菜を食べよう! / ~キッズ・イン・ザ・キッチン~
みなさんは普段野菜をどのくらい食べていますか? 野菜は好きですか?
私は14ヶ月間、月2回児童館にて小学生を対象にした子ども料理教室の運営を行ってきました。その中でテーマを【お野菜デザートで野菜を食べよう!】に決めた理由は、苦手な野菜が入った料理に対して「これが入っているから食べたくない」という子供たちの声や料理を残してしまう子がいることを残念に感じたからです。
苦手な野菜は食べたくない。
それは子どもだけではなく大人でもよくあることだと思います。しかし料理教室に参加し、せっかく自分で作った料理であるのに一口も食べずに残してしまうというのはとても残念なことだと思うのです。そこで私は、子ども達が大好きなデザートに野菜を使用すれば、料理教室で自分で作ることができ、楽しみながら野菜を食べてもらえるのではないかと考えました。又野菜を食べることへのハードルを下げる手伝いもできるのではないかと考え、このテーマを行うことにしました。
そこで私はまず子ども達に苦手な野菜についてアンケートをとり、苦手と答えた子どもが多かった7種類の野菜を使用したデザートを選択し、月に1種類ずつ料理教室の献立に盛り込みました。そして子供たちに野菜デザートを調理してもらい、調理中の様子の観察、食べた後に味の感想を聞き、子供たちの反応をみることにしました。使用した野菜はセロリ・トマト・ゴーヤ・なす・ピーマン・にんじん・しいたけです。中間発表ではセロリのパウンドケーキ、トマトゼリー・ゴーヤのパンナコッタに対する結果を発表しました。その後、ほかの野菜たちがどのようなデザートになったのか、そして子どもたちの反応はどうだったのかを発表しますので楽しみにしていてください。
きれいに食べる。(食事のマナー) / ~キッズ・イン・ザ・キッチン~
★研究動機・目的★
食育に興味があり、奥嶋ゼミを選びました。実際に料理教室に携わり、子供達が試食をしている所を見ると、お箸が正しく持てていない、お茶碗を持って食べていない、正しい姿勢で食べていない、などの正しいマナーが出来ていない子がいることに気がつきました。そこで私は「正しい配膳と、食事中のきれいなマナーを子供の頃から習慣づけてほしい。」この思いを留め、月に2回土曜日に近隣の小学生を対象に子供料理教室を運営しています。
きれいに食べ、楽しく味わってもらえるよう食事中のマナーを教えています。私が考える「きれいに食べる。」とは、食べる姿と、食べた後のお皿含め「きれいに食べる」ということです。
私が子供たちに伝えたいことは、食べることは命を頂くことであり、食材を作ってくれた人、料理を作ってくれた人に感謝の気持ちを持って食事をしてほしいということです。日常の食事の時に、正しい配膳、きれいな姿勢、ご飯をこぼさないできれいに食べ、お箸や食器を正しく持ち残さず食べることを子供達に教えることで、自然に食べ物を粗末にしない様になるのではないでしょうか。そのためにはまず、食事中の配膳の乱れを改善するためにランチョンマットを作成し、料理教室で使うことにしました。また、4月のオリエンテーションでは子供達が自分専用のお箸置を作成しました。見た目も可愛いらしく楽しく食べることが出来るだけでなく、定位置があるときれいに食べる事ができます。
みんなで楽しく、マナーを習慣づけて家庭でもきれいに食事をするにはどうしたらよいのか、この料理教室をきっかけに子供たちに考えてもらえたら嬉しいです。
★毎月のテーマ★
6月 ナイフとフォークの持ち方
7月 お箸のタブー
8月 夏休みの宿題(上手にお箸を使えるかの練習)
9月 正しい姿勢
10月 一尾魚の食べ方
11月 「ごちそうさま」のあとに
奥嶋 佐知子・石川 裕子ゼミ
山椒×スイーツ / ~ムダなく使えるレシピ~
みなさん、おうちに余っているスパイスやハーブはありませんか。たくさん使うものではないし、気付いたら賞味期限が切れていた…なんて経験があると思います。奥嶋・石川ゼミでは月に1回、池袋の勤労福祉会館で中高年男性を対象に料理教室を実施しています。受講者の方も同じような経験があると伺い、どんなものが家に余っているのかお聞きしたところ、うなぎのかば焼きでお馴染みの『粉山椒』ということでした。
前回の中間発表では、料理教室の受講者を対象に“簡単おつまみ山椒レシピ”を紹介しましたが、どのレシピもインターネットに載っているようなありふれたものになってしまいました。中間発表後、みなさんにいただいたコメント用紙を見て、1番多かったものが、中間発表の最後の方に「今後の進め方」として提示した「山椒を使ったスイーツの提案」に興味がある・知りたいという感想でした。これなら自由な発想からレシピ提案ができると考え、“山椒×スイーツ”でムダなく使えるレシピをテーマにし、ゼミを進めていくことにしました。
最初はスイーツ=甘いものというイメージから、あまり進まなかった山椒レシピの試作でしたが、この半年間悩んだ結果“山椒を使ったスイーツ”のレシピを5つ考えることができました。
試行錯誤してできあがったものが、
●山椒ワッフル(ベーキングパウダー使用・ドライイースト使用)
●山椒チョコレートムース
●山椒みたらし団子
●かぼちゃのパンケーキ 白い山椒クリーム添え
●山椒ラスク です。
これらのレシピが形になるまで、何度も失敗し、分量や作り方を改良してきました。山椒×スイーツレシピができるまでの苦労や工夫を含めて詳しくまとめ、発表したいと思います。
盛り付けを楽しむ / ~笑顔溢れる男たちのキッチン~
私は、男性料理教室を運営する中で、料理の盛り付けに着目し、「季節感」や「見た目に美しく・美味しく・彩りよく盛り付ける楽しさ」を受講者に体感してもらい、より楽しい料理教室を行っていきたいと考えていました。
料理教室の会場にある食器は種類・数が限られています。そこで、盛り付けにより変化をつけるために“あしらい・かい敷”を用いました。より身近な素材を使うことで、“あしらい・かい敷”を日常に取り入れ、受講者に季節感や盛り付けの楽しさを感じていただきたいと思いました。
また、料理を楽しみ、より笑顔が溢れる料理教室にするために、受講者の「今までに作ったことのない料理を作りたい」というリクエストにも応えました。
【あしらい・かい敷を用いた料理:植物】
● 6月≪三色ナムル:桜の葉・万作の葉・ケヤキの葉≫
● 7月≪豚肉と夏野菜の重ね蒸し:ハラン・ ヤブガラシ・アマチャヅル≫
● 9月≪秋刀魚の2種揚げ:柿の葉・栗の葉・栗≫
●10月≪ささみのベジタブルロール:落葉・ハナミズキの実・柿・ハラン≫
●11月≪エビと秋野菜の黒こしょう炒め:南天・団栗・柊≫
【新しく取り入れた料理】
● 6月≪タクチム プゴク≫
● 7月≪シーフード・バジルパスタ 生ハムとオレンジのサラダ≫
● 9月≪雑穀米 秋刀魚の2種揚げ 塩麹サラダ≫
●10月≪アラビアータ ささみのベジタブルロール 山椒のチョコムース≫
●11月≪中華風炊き込みご飯 牡蠣と卵のスープ トマトのレモン煮≫
“あしらい・かい敷”に身近な植物を使うことで、受講者に季節を感じていただけた様です。また、受講者のリクエストに応えることで、作り方や料理に興味を持っていただき、会話が盛り上がりました。
この料理教室を通して、受講者に日常やイベントの食事にも“あしらい・かい敷”が活用され、食生活を楽しんでいただければ良いと思っています。
高城 孝助ゼミ
大切な人に贈るスイーツの考案 / 五味五色五法を用いた果物&野菜スイーツ
*研究動機*
料理とお菓子づくりが好きな私は、家族や友人やお世話になった方の誕生日などに手づくりのスイーツをプレゼントしたり、家族のために料理をつくることが多いです。そうした時に、笑顔とともに、「ありがとう」という感謝の言葉をもらうと、私自身も心から喜びを感じます。贈り物を通して、贈り手の人柄や気持ちが伝達されるわけですが、贈り物の価値は、金額よりも、贈る人の心で決まるものだと思います。
そして、高価なブランド品よりも手づくりの贈り物に価値を感じてもらえる場合も多いと思います。もっと、喜んでもらえるスイーツ、びっくりしてもらえるようなスイーツをつくってみたいというのが、私の研究動機でした。
*五味・五色・五法とは*
このほど、日本がユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に応募していた「和食」について、事前審査をするユネスコの補助機関が「登録」を勧告したと発表しました。これをきっかけにして、今後、海外でも和食への関心がより一層高まることが予想されます。ところで、皆さんは和食の「五味」「五色」「五法」、という言葉、ご存知でしょうか?五味・五色・五法は、もともとは中国の陰陽五行説よりきているようですが、和食は、この五味・五色・五法に従って作られるのが基本です。和食は眼で味わう、という言葉もあります。味覚や嗅覚のみならず、視覚、さらには触覚や聴覚、五感をフルに使って、味わうことができるのが和食の醍醐味といえるのではないでしょうか。
*五味・五色・五法を用いたスイーツの考案*
最近は、従来のチョコレートやフルーツを使用したものだけではなく、野菜を使用したスイーツなども多数開発されています。私は、実家が寿司屋で、以前から和食の五味・五色・五法に興味がありました。そこで、この五味・五色・五法をスイーツに応用してみようと思ったのです。事前に、18歳~22歳の130人を対象に、「好きなスイーツ・果物・野菜」に関するアンケートも実施し、 5種類のスイーツが完成しました。
高齢社会における食のありかた
◇研究動機
総務省は今年9月15日時点の人口推計で、65歳以上の高齢者が過去最高の3,186万人となり、高齢化率が25%に達したと発表した。高齢者人口は1年前より112万人増え、男性が1,369万人、女性が1,818万人となっている。1947~1949年生まれの団塊世代が続々と高齢者の仲間入りし、4人に1人が高齢者という時代を迎えた。超高齢社会の到来の中で高齢者単身世帯の増加は高齢者の食行動や購買行動に大きな影響を及ぼすと予想されている。
食関連企業は現在、買物難民や要介護の高齢者のニーズへの対応し、宅配サービスや介護食品の開発などに力を入れている。しかし、高齢者の約8割を占める、元気であるが、視力の衰えなど老化を感じているアクティブシニアへの対応は大変遅れている。
私が小売店や外食店でアルバイトをしていた時に高齢者のお客さんが、食品パッケージやメニューの字が小さいので読みづらそうな様子を見たことがたびたびあった。また、英語で書かれている表示の意味やカタカナで書かれているメニューの説明を求められたこともあった。高齢社会なのに、生活の身近に存在する小売店や外食店が高齢者に対応できていないことが沢山あるのだと感じたのが、この研究テーマを選んだ理由だ。
アクティブシニアが日頃、外食店や小売店を利用している中で、感じている不便さを発見し、アクティブシニアが利用しやすい食環境のあり方を考えていきたい。
◇高齢社会の定義
国連の世界保健機関 (WHO) の定義では、65歳以上の人のことを高齢者としている。高齢者が人口の7%を超えると「高齢化社会」、14%を超えると「高齢社会」、21%を超えると「超高齢社会」ということになる。日本は平成19年には高齢者の割合が21.5%となったため、超高齢社会となった。
アイシングの魅力 / ~作ってあげたい、もらって嬉しいお菓子の考案~
スイーツの魅力はもちろん甘くて美味しいこと、そして見た目が可愛い、キレイなことではないでしょうか。私たちは食べ物を選ぶ際に見た目が可愛かったりキレイだと、自然と魅力を感じるはずです。スイーツに装飾し、見た目をよくするためにされるのがデコレーションです。その中で最近街で見かけられるようになったのがアイシングのクッキーやケーキ。しかし、アイシングの存在を知っている人、実際に作ったことのある人は決して多くないです。そんな人たちにも、プレゼントされて嬉しい、作ってみたくなるようなアイシングを提案したいと思います。
★アイシングとは★
菓子やパンの表面に砂糖を主体としたクリームを被覆(コート)すること。「氷を張る」という意味で、塗るとアイス(氷)が張ったように見えることが由来と言われています。砂糖衣がけとも言われ、アメリカでは主にフロスティング( frosting)と呼ばれます繊細に、カラフルにデコレーションすることが出来、長期保存にも適しているので贈り物にも最適です。
★研究動機★
お菓子は作ることも食べることも大好きです。特に友達の誕生日などのお祝いや、差し入れなどによくお菓子を手作りします。特にアイシングクッキーを作りプレゼントすると、可愛い!と、とても喜んでもらえました。そこでアイシングの魅力とは何か、もっと上手くアイシング出来るようになりたい、と思い、今回のテーマにしようと思いました。またアイシングは様々な食品に使用されているので、様々なシチュエーションでプレゼントしたいものを考案出来ると思いました。
★中間発表★
○アイシングとは ○アイシングの歴史
○アイシングの技法 ○さまざまなアイシング ○クッキーアイシング作成
★今回の発表★
○綺麗につくるには? ○さまざまな食品にアイシング
○様々なシチュエーションでプレゼントしたいアイシング
居酒屋の起業
■研究動機
個人店の居酒屋で、日本酒を出すとき「おちょこ」の下に受け皿があり、「おちょこ」に溢れるまで注いでいるのを初めて見た時、チェーンの居酒屋では見られないそのやり方に魅力を感じました。そこから、日本酒のことが知りたくて、まずは居酒屋の歴史から学び、日本酒やワイン、ウイスキーなどの色々なアルコールの飲み方や国別の飲み方のマナーや風習を調べていくうちに、私自身が将来、居酒屋を起業するとしたら、どのような店をつくるだろうかというテーマが浮かんできたのです。
■居酒屋の歴史を探る
第1回の発表会では、「居酒屋はいつできたのか」をメインにしました。奈良時代に寺で醸造を始めたのがきっかけとなって居酒屋が生まれ、平安時代から鎌倉時代にかけても寺院、神社が醸造しつづけ、それと同時に民間の醸造屋も増加していったのです。室町時代には京都に342軒もの醸造屋がありましたが、これらは庶民相手ではなく貴族のためのものであったため、現在の居酒屋の原型とはいえないでしょう。鎌倉時代から鎌倉も京都同様に商業者や工業者や増え、住み着き、居酒屋が市民に本格的に広まってきました。江戸時代中期にはなると、「茶屋」という形態の居酒屋が増えていきました。茶屋は旅の休憩や甘味処のイメージがありますが、江戸の茶屋はお茶とお酒を出す店であり、宿泊ができる店もありましたが、お酒がメインの店でした。この茶屋は、料理茶屋、芝居茶屋、相撲茶屋などさまざまな形態の茶屋へと拡大していきました。
■私の居酒屋を計画
この10年あまり、日本人のアルコール離れが進んでおり、居酒屋業界では、顧客の獲得に苦戦していますが、こうした厳しい経営環境の中でも業績を向上させている店もあります。このような店に共通する点はどのようなことか、どのようなコンセプト・業態の店が多くの人に受け入れられるのか。私自身が将来、居酒屋を起業することを想定し、特に、チェーン展開している大手ではなく、同じ土地で長年居酒屋を営んでいる単独店をモデルとして学びながら、具体的に立地を定め、店舗コンセプト、店舗規模、メニュー、投資計画、収支計画を立案したものを発表したいと思います。
糖化への対応 / 老化を遅らせる抗糖化食品
「糖化」とは、老後を語る上で避けては通れない「生体内の反応」で、今注目され始めています。私は甘いものが好きで、運動もしないのでこのままの生活を続けていたら老化を早めてしまうのでは、と不安になりこのテーマを選びました。
酸化は「体がサビる」現象ですが、糖化はいわば「体がコゲる」かのような強いダメージを体に与えて、高齢者モードへのスイッチを早々と押してしまいます。
「糖化」は、糖尿病との関係を避けて通るわけにはいかず、糖化による糖尿病合併症が悪化すればするほど、老化現象も進んでしまいます。これは加齢による正常な老化とは違い、「病的な老化」をします。糖化により、極端に早く「老ける人」を作ってしまうのです。
そんな糖化を避けるためには、血糖値を急激に上げない生活習慣を行う”抗糖化ケア”が必要です。現代の食生活の問題点は、血糖を急激に上げる食材や食べ方が多いということです。私たちを取り巻く生活環境が、血糖値を上げる食品であふれてしまい、この糖化を促進させる要素があふれています。抗糖化するには、何を食べるかも重要ですが、食べる順番も大切です。一つでも良いから日常生活に取り入れてもらえる提案をしていきたいと思います。
オススメは、糖質の吸収を遅らせる食物繊維を多く含むゴボウやサツマイモなどを食べることです。また、糖質の吸収を抑える酢や柑橘類を多く取ることも効果的。また、ローマカミツレ、セイヨウサンザシ、ドクダミなどの天然ハーブをハーブティーにして飲んだり、サプリメントとして摂取することによって、抗糖化作用が期待できます。
食事は毎日とるものなので、続けることが重要です。なるべく抗糖化を習慣化し、毎日続けられるような提案をしていきたいです。
農産物直売所の将来展望 / ~新潟県の農産物直売所の調査を踏まえ~
農産物直売所とは
農林水産省は、農産物直売所を「生産者が自ら生産した農産物や農産物加工品を生産者または生産者のグループが、定期的に地域内外の消費者と直接対面で販売するために開設した場所または施設をいう。ただし、無人施設や自動車等による移動販売、庭先販売、自動販売機は除く」と定義付けています。
農産物直売所の現状
全国各地の道路沿いで多く見かけるようになった農産物直売所ですが、みなさんも一度は利用したことがあるのではないでしょうか。最近、テレビや新聞などでも多く見かけるようになった農産物直売所ですが、現在日本全国には約1万6,000箇所あります。これは日本全国にあるコンビニエンスストア、セブンイレブンの店舗数1万5,307店舗よりも多い数にあたります。農産物直売所がこれほどまでに増えた理由としては、安全で安心できる、おいしい農産物を比較的安い値段で手に入れたいという消費者のニーズが高まってきたからだと考えられます。
さらに最近では地元の農産物の販売だけでなく、地元の農産物を使った料理・弁当・惣菜などを販売する施設も増えています。
新潟県の農産物直売所
私の地元である新潟県には639箇所の農産物直売所があり、店舗数・売上高ともに前年より増加傾向にあります。その多くが地元で採れた農産物だけでなく、それらを使った笹団子・米粉パン・ジャム・ジュースなどの加工品の販売を行なっています。さらに、もちつき大会・新米祭り・バーベキュー大会など季節に合わせた様々な行事を行なう農産物直売所も数多くあります。
これからまだまだ進化が期待される農産物直売所ですが、私は新潟県の農産物直売所の調査を踏まえた上で、これからの農産物直売所の将来展望をまとめました。
日本とアメリカの接客 / 言葉、店、人、文化において考える
私たちは、日常生活の中で必ずと言っていいほど、飲食店に行く。さまざまな「店」を利用すると、必ず店員がいてお客に接客をする。「あそこのお店の接客はよかったなあ」「この前行ったお店の店員さん、とても雰囲気がよかったなあ」このように、行ったお店の店員の接客によって満足度やまたその店に行きたいか行きたくないか少なからず左右される。これは、お店にとってのメリット、デメリットはもちろん、お客にとっても今後行きつけのお店ができるかどうかの大問題なのである。
そもそもなぜアメリカと日本の違いなのかというと、私自身、アメリカに旅行で訪れた時、日本とは少しちがう、フレンドリーな接客に触れ、また「チップ制度」という文化に触れ、大変興味をそそられたためだ。そんな店や私達にとって重要な接客をアメリカと日本で比べ、違いを見つけ、それぞれの良さ悪さを考えたい。私達大学生は、ほとんどの人がアルバイトをしているだろう。その中でも、居酒屋、ファミリーレストラン、カフェなど、飲食店でアルバイトをしている人がほとんどではないだろうか。私自身、掛け持ちではあるが、結婚式場で料理やお酒を提供する、サービスのアルバイトと、アパレルで接客のアルバイトをしている。その中で、日々感じている接客の良いことと悪いことを見分け、英語と日本語。文化の違い。そこに注目し、接客について考え、学生でもアルバイトで飲食店などで接客をこなしている人、アメリカに旅行に行った時に日本との接客の違いを感じた人。大学を卒業し、接客の仕事をしていきたいと思っている人、これをきっかけに、自分が行っている接客、他人が行っている接客について何が良くて何が悪い接客なのかを考えて欲しい。考えた後で、私の中で答えを出し、今後の仕事に生かしていきたいと思う。
コーラの魅力 / コーラとは、何か!美味しさの理由!
コカ・コーラが生まれたのは1886年。米国ジョージア州アトランタに住む薬剤師ジョン・S・ペンバートン博士によって作られました。最初、コカ・コーラのもととなるシロップに水を加えたものが売られていましたが、間違って炭酸水と混ぜ合わせてしまった結果、今のようなコカ・コーラが誕生したのです。一方、ペプシコーラが生まれたのは1898年。米国ノースカロライナの薬剤師キャレブ・ブラッドハムが調合した消化不良の治療薬がペプシコーラのルーツです。
主にコーラナッツ、バニラビーンズ等を原料にしたもので、“Brad's Drink”(ブラッドの飲料)と呼ばれる飲料として薬局で製造、販売されました。後にコーラナッツのコーラと消化酵素のペプシンから「ペプシコーラ」と名づけられました。
このように、コーラは100年以上の歴史を持ち、今や、全世界で飲まれている飲料です。しかし、こんなに馴染みのある飲料であるにも拘らず、コーラが何なのかを知っている人は少ないのではないでしょうか。
今まで私にとって、コーラは『黒い』『炭酸』『甘い』などのイメージの飲料でしたが、調べてみると「コカ・コーラに似ているものはコーラ」という大雑把な概念のまま、世界各地で独自の展開を遂げたことから、コーラの定義が定まっていないということに気づきました。つまり、コーラと記されているものは何でもコーラになるのです。
日本では、1956年にペプシコーラが販売開始され、翌年の1957年にコカ・コーラが販売開始されました。両社の激しいシェア競争はよく知られるところですが、一昨年発売されたトクホ(特定保健用食品)の「キリン・メッツコーラ」は、「脂肪の吸収を抑える飲み物」という新たなコンセプトを打ち出した商品としてコーラ市場に波紋を投げかけました。
ともかく、調べれば調べるほど、面白いコーラ。発表を通して皆さんも「コーラの不思議さ」や「今まで知らなかったコーラの魅力」を発見してください。今まで知らなかったコーラの魅力」を発見してください。
ディズニーフード
リピーター率95%、年間パスポート保持者7万2千人と、強い固定ファンに支えられて成長を続けている「東京ディズニーランド」。
ディズニーランドはウォルト=ディズニーが、58年前、アメリカ・カリフォルニア州で開業したテーマパークですが、日本の「東京ディズニーランド」は、今年4月15日、開業30周年を迎え、新しくなったショーやパレード、アトラクション、記念グッズやフードの販売により、一層盛り上がりを見せています。そこでディズニーリゾート内で販売している食べ物にもゲストが感じるハピネスが散りばめられているのではないかと思い、このテーマに決めました。
世界中の人々に愛され、多数のリピーター客を獲得しているディズニーの魅力に着目しリピーターを獲得するお店づくりには何が必要なのかを探っていきたいと思います。
◇◆ディズニーフードとは◆◇
ディズニーリゾートで販売されている食べ物。見た目、味共にゲストにハピネスを提供することの出来るモノ。
東京ディズニーリゾートでは、非日常的な空間を創り上げることを徹底しています。
パスポートを通しパークに入ったその瞬間から、あなたは夢と魔法の王国に入国しています。そのため、日常的に食べられている商品は東京ディズニーランドの空間を崩してしまうことになり兼ねないことから、パーク内では食べ物の持ち込みは禁止! です。ゲストには5感(食べる・聴く・香り・見る・触る) をすべて使ってディズニーのパークを満喫してもらいたいという、ウォルト=ディズニーの強い思いが反映されています。
今回は2つのテーマパークの総料理長であるエグゼクティブシェフにお会いする機会があったので、エグゼクティブシェフの思いや伺った話を交えて発表します。
日本のウエディングスタイル / ライフスタイルに合わせた日本のウエディングスタイル
◆披露宴のコンセプトにも変化が見られる
みなさんは日本のウエディングスタイルと聞くと、どのようなスタイルを想像しますか?日本で人気の挙式スタイルといえば、ウエディングドレスに身を包み、チャペルでウエディングです。チャペルウエディングや定番のウエディングケーキカット、そしてブーケトス・・・そもそもこれらは欧米から入ってきたウエディングスタイルを日本流にアレンジして取り入れているのです。また、これまでの披露宴はゲストをもてなすという意味合いが強いものでしたが、最近は披露宴のコンセプトがゲストも一緒に楽しめるものに変わりつつあります。
◆結婚式の意義は?
結婚式は、両親に一番自然なかたちで感謝を伝える場であり、今後の人生を支えてくれる人たちの「結びつき」の場 でもあります。さらに、やがて生まれてくる子供のために両親のつながりの歴史を示す場でもあります。このように考えると、結婚式は、結ばれる2人のためのイベントであるとともに、2人と家族・友人・社会との絆を創る場であるといえるでしょう。
◆日本のウエディングの歴史
日本の婚礼文化は室町時代にほぼ整ったとされています。平安時代から鎌倉時代には「婿入り婚」(夫が妻の家に通う婚姻形態)でしたが、やがて武家社会の発展とともに、現代の「嫁入り婚」の形態に変化していきました。一方、ウエディング業界の成立のはしりは、明治時代、西洋の写真撮影技術を学んだ写真館が、結婚の記念に夫婦を撮影するようになったのが起源とされています。 写真館が地元の和装美容師と提携して新婚夫婦や家族写真などの撮影をし始め、それ以降、お見合い写真や結婚の記念写真という形でウエディング産業が発展していったのです。第二次大戦前の1930年代には70%以上がお見合い結婚。その時代、プロフィールデータとお見合い写真しか、相手を知る材料がなかったため、特に女性にとってこのお見合い写真にかける情熱は並々ならぬものがあったそうです。
こうした観点から、本日はライフスタイルに合わせた日本のウエディングについて発表したいと思います。
農産物直売所における商品開発 / ~地域のみなさーん 美味しい野菜を食べましょう♪~
みなさんの中で「農産物直売所」を利用したこのある人はどれくらいいるでしょうか?今回私は、埼玉県白岡市にある農産物直売所「四季の里 うちまき」の斎藤社長のご協力のもと、農産物直売所の野菜を使用した商品開発やイベントのお手伝いに取り組みました。
◆実習内容◆
▽日本人と野菜の関係
野菜を摂ることで多くのメリットがあるにも関わらず、日本人はすべての年代で、野菜の摂取量が国の推奨値である350gに達していないのが現状。
▽農産物直売所「四季の里 うちまき」
新鮮な野菜・果物だけでなく、和洋菓子・ドレッシング類・アイスクリームなどの加工食品の品ぞろえも豊富なのが特徴。
▽試食・試作会
「四季の里 うちまき」で取り扱っているイチオシの野菜を使用。野菜の存在感が残った商品を考案。5月・8月に行い、販売実現に向けて味・値段などを評価。9月に開催されるイベントを成功させるため、改善・改良を行う。
◎試作した商品
大根もち・梨パンケーキ・ブロッコリー×カリフラワーの柚子胡椒南蛮・里芋のうめぇサラダ・梨と鶏肉の強火炒め
▽イベント開催
試作・試食した中から2品が採用され販売!
◆まとめ◆
一つの商品をイチから考え、試作・試食をし、さらにお客様の手に渡るという商品開発の流れを体験でき、今後にも繋がるとても貴重な経験になりました。また、今まで考えてきた商品を自分たちの手で販売することで、お客様の言葉や顔の表情などを直接見ることができたのも良い経験だと感じています。スーパーやコンビニを利用しがちですが、農産物直売所にも目を向け「地産地消」という言葉の通り、地元で採れた美味しい野菜を地元のより多くの人々に食べて頂きたいです。それにより、地元の活性化・野菜の摂取量増加に繋がればさらに嬉しいです。
『幸せのカタチ』 / ―絵本を媒体としてテンパリングを伝える―
例えば、ボンボン・オ・ショコラを作りたくなったとします。クーベルチュールチョコレートや生クリームなどの材料を用意し、まずはセンターのガナッシュを作りましょう。一つずつ丁寧に掌の上で丸めて、トレーに並べていきます。そしてコーティングに使うクーベルチュールチョコレートを溶かす段階で、テンパリングという動作が登場します。
テンパリングは日本語で温度調節と訳されます。その名の通り、チョコレートを「溶かす」「いったん27℃まで温度を下げる」「29~30℃に上げる」という三段階の温度調節の流れのことを指します。これはボンボン・オ・ショコラを作る上でとても大切な過程です。テンパリングを行うことにより、表面に艶やかな光沢があり、口に含むとすっと溶け、舌触りが滑らかなチョコレートが生まれるのです。
ですがこの僅かな温度調節は、面倒臭い、難しそうという印象を与えがちです。よってテンパリングを行うときは、重たい腰を上げてしぶしぶ行うということも多いのではないでしょうか。せっかく美味しいチョコレートを生み出す作業なのに、楽しい気持ちでできないのは勿体ないです。今、どうしてこの動作をするのか。理由を知ることによって、私は作業に対する抵抗を軽減できるのではないかと考えました。
実習の最終目標として、初めてテンパリングをする人にもわかりやすく、テンパリングの理論をしっかりと説明していて、そしてすぐに使える知識である為にレシピとして成り立つようなものを製作することにしました。そこで私が媒体として選んだものが絵本です。幼い頃から触れていて親しみやすく、絵で解説することが可能で、尚且つ簡潔に表現できると考えたからです。
絵本の登場人物は二人です。チョコレートが好きで無邪気な少年と、チョコレートが嫌いで無表情な少女。森の中で出会った二人は『幸せのカタチ』を捜す旅に出ます。さて、彼らはどのような物語を紡ぐのでしょうか。彼らと共に、甘くて少しほろ苦い世界を旅してみませんか?
世界のお弁当事情 / ―各国のお弁当文化とは?―
今まで何気なく食べてきたお弁当。皆さんは、日本のお弁当にどんなイメージを持っていますか?日本のお弁当は今、栄養バランスに優れ、彩りの豊かさなど魅力がたくさんあることから、海外で非常に注目を浴びています。その中で、他国ではそれぞれどんなお弁当が食べられているのか気になり、研究を進めてきました。
現在では、簡単に済ませられるファストフードやコンビニ弁当などが数多くあります。しかし、これらにはない手作り弁当の魅力はたくさんあります。自分で栄養を考えながら食材や分量を調整できる、フタを開ける瞬間のわくわく感など、手作り弁当の良さはたくさんあります。また、キャラ弁、機能性に優れたお弁当箱なども注目を集めています。
■第1回(本年6月15日)の発表内容
*日本のお弁当の特徴と歴史
*キャラ弁の魅力
*韓国のお弁当事情
*アメリカのお弁当事情
*インドのお弁当事情
第1回の発表会では、3ヶ国のお弁当文化を発表しました。
それぞれが持ってきたおかずを、みんなで分け合って食べる韓国。サンドイッチや果物、お菓子を持って行くアメリカ。お弁当運び屋が存在するインド。
3ヶ国を比べるだけでも大きく違いが出ました。研究していく中で、それぞれ特徴がありその国の食文化も知ることができました。気温が高い地域は、お弁当を持ち運ぶことが出来ないので、昼食はいつも外食で済ませるという国もあります。その中で、日本では保冷・保温に対応したお弁当箱が数多く売られています。
このような点でも、日本のお弁当文化は優れていることが分かります。日本のお弁当箱の種類は、他国では考えられないほど豊富です。今回の発表では、日本と海外のお弁当箱についてや、世界数ヶ国のお弁当事情を紹介していきたいと思います。また、お弁当文化が発達していない国の実態もご紹介します。
飲食店繁盛の法則を探る / ―多くの人に長年愛される店とはー
■フードサービス業とは・・・人々の健康づくりに貢献したり、喜びを与えることができ、資本力がなくても商品とサービスで大手チェーンとの競争に勝てる可能性がある社会的に意義があるビジネス
■起業が比較的簡単、でも倒産も多いのがフードサービス業
平成13年から平成18年の5年間で新設された飲食店数は233,316件であったのに対し、閉鎖された飲食店は298,605件となっています。このことから飲食店(フードサービス業)は、起業については比較的簡単にできるが、経営の継続が難しく、廃業も多いビジネスであることがわかります。特に、六本木、原宿、青山、渋谷などの繁華街やトレンディスポットといわれる場所に出来る、おしゃれな飲食店、マスコミに登場し、行列のできる飲食店が、3年以内に消えていくケースも多く見られます。しかし、厳しい飲食業界の中でも未だ客足の絶えない繁盛店も存在しています。私は飲食店でアルバイトをしたこともあり、つぶれる飲食店が多い中で、繁盛店はどのように生まれ、経営を維持し続けているのか日々疑問を感じていました。そこで、飲食店繁盛の法則とはどのようなものか、お客さんに長年支持されて、愛される経営を継続している店はどのような努力を続けているのだろうかを研究テーマにしました。フードサービスビジネスとは相手があってこその商売です。そのため繁盛店の法則を見つけるためにお客側とお店側の2つの視点から調査をしました。
■第1回の発表会では・・・
*飲食店の現状調査(都道府県別件数など)
*フードサービス業の特性
*外食産業市場の動向
*繁盛店の条件などについて発表しました。
■本日の第2回の発表会では・・・
*老舗店の紹介
*正しいおもてなしとは?
*全体のまとめについて発表します!!
農産物を商品開発して地元再発見! / 美味しい出会いを求めて茨城・埼玉へ
◆研究動機◆
農産物直売所は今や、コンビニ最大大手のセブンイレブンの店舗数1万5千店を超えるほど全国に拡大しています。そして、農産物直売所は単に農産物を売るだけでなく、「地域づくり」の中核的存在として機能を発揮するためにさまざまな活動を行っています。今回、幸運にも埼玉県春日部市にある農産物直売所「うちまき」で、地元の農産物を使った商品の開発に携わることができ、さまざまなイベントのやり方を教えて頂きました。
◆実習内容◆
12月:四季の里「うちまき」見学。斉藤社長と顔合わせ。
2月:打ち合わせ(どんな農産物を使うか、商品のコンセプト等)
4月:農産物を使ったレシピの考案。農産物の研究。
5月:高城先生宅で試作会。
8月:梨使ったレシピの考案。試作会。
9月:イベント開催。JCN関東チャンネルの取材。
11月:斉藤社長と反省会及び報告会。
◆実習で得たこと◆
商品開発を進めいていく中で、難しいと思う点がいくつかありました。いちごジャムを提案した時に、斉藤社長の方からパッケージとなる瓶の消毒方法や保存期間が定かではないことから販売できないという指摘をいただきました。8月のレシピ考案では、パッケージの消毒方法や保存についても意識しながら開発を進めていきました。また、自分たちがただやりたいことを提案するだけでなく、お客様や商品開発に取り組む人たちのそれぞれの意見や想いを考えなければ売れる商品は作れないということを学びました。今回は商品開発の流れや実際に開発をした商品を召し上がったお客さまからのアンケート結果や販売実績、イベントについてのPR方法などについて発表します。この研究を通して考案した15品の商品も紹介します。
こころに残る商品 / ヒット&ロングラン商品の秘訣
<目的>
世の中にはたくさんの商品があり、その中で多くの方の手にとってもらえる商品はどのような商品か興味を持ちました。そこでわたしたちの生活に欠かすことのできない食品を対象として調査することにしました。
<新商品のヒット率>
毎年、新商品はたくさん発売されています。しかし、そのすべてがヒット商品となるわけではなく、すぐに店頭から消えてしまう商品もあります。製品やサービスが素晴らしいからといって、顧客に受け入れられるとは限らず、作り手の思いや期待に反して、売れないことは珍しくありません。日本の主要消費財メーカー1,000社(回答265社)を対象に、日経産業地域研究所が2007年12月に実施した「第5回ヒット商品開発調査」によると、新製品の平均ヒット率は26%にとどまっています。ヒット製品になることを期待して市場導入しているにもかかわらず、実際にヒットするのは3割にも満たないわけです。
<ヒット商品のライフサイクル>
ヒットしたからといってその商品がすべて長い期間売れ続けているわけではありません。中小企業研究所「製造業販売活動実態調査(2004年)」によると、ヒット商品のライフサイクルは、1970年代以前は、5年を超えて生き残る商品が59.4%でしたが、2000年代には5.6%まで急減しました。代わりに1年未満の寿命の商品が1970年代以前は1.6%でしたが、2000年代には18.9%まで増加しました。この結果からヒット商品のライフサイクルが近年急激に短くなっていることが分かりました。
<発表内容>
ヒット商品になっても、それから数年で消えてしまう商品は多くあると思います。6月の中間発表でヒット商品について発表したので、今回は時代が変わっても売れ続けているロングセラー商品は、どのような商品か調べることにしました。
コンビニ麺でおうちごはんの提案 / ~コンビニ市場における麺商品の動向~
「コンビニごはん」、みなさんはどのようなイメージを持ちますか?
近年さまざまな進化を続けているコンビニエンスストア。おいしさはもちろん、お客様の身体を考えた商品や目新しい商品も増えてきています。みなさんの中でもコンビニのごはんを食べたことのない人はいないのではないでしょうか。私は、コンビニごはんの中でも特に種類の多い“コンビニ麺”に注目して研究しました!
【研究動機】
私は、一人暮らしをしておりコンビニごはんによく頼ります。料理をする気力や時間がない時、誰かをおもてなしする際に手料理に自信がない時…などと多くのシーンで活躍するコンビニごはん。しかし“身体に良くなさそう”という悪いイメージを持つ人もいるのではないでしょうか。そこで健康的に普段の食事に取り入れることはできないかと思いこのテーマにしました。商品をそのまま食卓に出すのではなく、少し手間を加えることで素敵な「おうちごはん」の出来上がりです!
【コンビニ市場と麺商品】
“便利=コンビニ”とされている中で、日本で初めて出来たコンビニごはんは何だろう?たくさんのコンビニごはんがある中で麺商品はいつ頃発売されたのだろう?などといくつかの疑問がありました。それを知るためにコンビニの歴史や市場、麺商品の動向を探るべく調査してきました。調べていく中で麺商品はどのコンビニでも人気が高く、たくさんの種類が出ていることがわかりました。
【おうちごはんのメニュー提案】
コンビニ麺だけの食事では野菜が不足していると感じることはないですか?自炊する時間がなくて、ついついコンビニごはんに頼っちゃう人も多いのではないでしょうか。でもコンビニ麺×野菜などと、商品に少し手間を加えるだけでオリジナルの素敵なおうちごはんになるのです。発表会ではコンビニの魅力・麺商品の人気の秘訣を紹介した上で、コンビニ麺を健康的でわくわくできるおうちごはんに変身させる方法を提案します!
世界三大美女から学ぶ美 / ~美人になるためのライフスタイルの提案~
◆世界三大美女とは・・・?◆
古代エジプト最後のファラオであり絶世の美女とされるクレオパトラ、中国唐時代の傾国(その存在が原因で国を傾けてしまうレベルの美女)の美女とされる楊貴妃、日本の平安前期9世紀頃の女流歌人とされる小野小町の3名のこと。
◆実習目的◆
女性なら誰しも美しくありたいという気持ちがあると思います。私は幼少期から白い肌に憧れを抱いていました。ある時トマトに美白効果があるということを知り、そこから食による美容効果に興味を持ちはじめました。食べ物に含まれる様々な栄養素からどんな効果が得られるのか?食による美容効果について調べてみたところたくさんの情報がありました。そこで私は誰もが知る世界三大美女として有名なクレオパトラ、楊貴妃、小野小町の食生活やライフスタイルに着目すれば何か美に関わるヒントが得られるのではないかと考えました。何を好んで食べていたのか?美人とはどんな人のことを指すのか・・・?世界三大美女から美を学び、美人になりたい女性のためにライフスタイルの提案をしたいと考えます。
◆実習内容◆
<第1回発表>
世界三大美女が何を好んで食べていたか、ライフスタイル、時代ごとにおける美人の条件を発表しました。クレオパトラが美容のために真珠を酢に溶かして飲んでいたというのは事実なのかなどを調べ、蜂蜜パックをしていたこと、楊貴妃がライチや手羽先を好んで食べていたこと、小野小町が鮭を好んで食べていたこと、またそれらに含まれる成分など発表しました。また、日本での時代ごとの美人の条件の遍歴や現在美人とされている人を紹介しました。
<本発表>
学生に美に関するアンケート調査を行い、世界三大美女の食生活やライフスタイルから得た情報をもとにしながら、美人になるためのライフスタイルの提案を行います。また、クレオパトラが愛用していたとされる蜂蜜パックを数日間行った体験レポートや世界三大美女が好んでいた食品を使っての料理レシピを提案します。
新しいコンビ食、メニューの提案
スーパーやコンビニに行くと珍しい商品や面白い商品見つけてついつい買ってしまう・・・なんてことありませんか?最近では、ガリガリ君のコーンポタージュ味更にはシチュー味、トクホのコーラなど今までに見たことのない新しい食品やメニューを目にすることが多くあります。
これらは、アイス×スープ、コーラ×健康という新しい組み合わせによって生まれたものです。こうした組み合わせによるメニューや食品の開発手法は、今に始まったわけでなく、古くからあり、例えばカレーという外国から来た新しい食べ物を米飯やうどん、パンと組み合わせた食べ物は日本の食生活にすっかり定着しています。私はこの組み合わせによる食べ物を「コンビ食」と名付け、様々な組み合わせからコンビ食を提案し食生活をより楽しくワクワクするものにしたいと考えます。また、コンビ食により食の可能性を広げ、今までにない新しい食文化の提案をしたいと思います。
〈コンビの方法について〉
コンビ食は「食品+食品」による方法と、「食品+食シーン」による方法の2種類で行います。
食シーンにおいては調理法、温度、時間、時代、場所、性別、価値などのシーンを用いてコンビ食を提案します。 特に今回の実習では「食品+食シーン」、つまり「モノとコト」の観点からコンビ食を考えていきたいと思います。
<コンビ食の事例>
・食品+食品・・・カレーライス、カップヌードルごはん
・食品+調理法・・・餃子(焼き餃子、水餃子、揚げ餃子、蒸し餃子)
・食品+温度・・・ホットヨーグルト
・食品+時間・・・ワンダモーニングショット、朝カレー
・食品+性別・・・hanauta(女性向けカップラーメン)、GATZUN(男性向けお菓子)
・食品+価値・・・メッツコーラ、ポテトチップスプレミアム
<実習内容>
・様々なコンビ食の紹介
・コンビ食のメニュー試作、提案
作ってあげたい「ワンプレートごはん」
●「ワンプレートごはん」の定義
みなさんは、ワンプレートごはんとは何かご存知ですか?私はカフェ等のオシャレなお店で提供される1枚のお皿にたくさんの食事が盛られた食事スタイルのことをワンプレートごはんと呼ばれていると考えていました。しかし実際に調べてみるとこの言葉には決まった定義というものがありませんでした。そこで私はこの研究テーマに決めた際に自分だけのオリジナルの定義を考え次のような定義にすることにしました。
「主食・主菜・副菜が1枚のプレートで食べられる食事スタイル」
これが私のワンプレートごはんの定義です。
●「ワンプレートごはん」の条件
ワンプレートごはんは1枚のお皿で見た目と味の変化を楽しめる食事スタイルのことです。見た目ではきれいな彩りから、味の変化は異なる調理方法で作られた一品のお料理達からこの楽しみは提供されます。そのようなお食事を自分で作ることができるのか・・・、そのように思ってしまった方!以下の4点に気をつけるときれいなワンプレートごはんを作ることができるのです!
1、テーマを設定する⇒いつ、誰のために、どのような料理を盛り付けるのか設定
2、彩りを選択する⇒茶、白、緑、赤、黄の色の食材を揃える
3、食器とクロスを選択する⇒無地のお皿とテーマに合ったクロスを選ぶ
4、バランスの良い盛り付けをする⇒小皿で高低差を出して、高いものは奥に置く
以上の4点に気をつけるとお料理が苦手だけど自分や誰かのために作りたくなるワンプレートごはんが完成しますよ!
●今回の発表内容
今回は
・店舗調査
・4つの条件を満たした自作のワンプレートごはんの紹介
・栄養面での調査
以上の3つを主な内容として発表していこうと思います。
高島 美和ゼミ
メイド、執事のお仕事 / お帰りなさいませお嬢様、ご主人様
中世の英国では、他人の家に雇われ、給料と住み込む部屋と食事をもらって働く家事使用人がいます。主に男性使用人がほとんどで、その中に執事がいました。その後、男性のほうが雇用する際に発生する賃金が女性よりも高いため、19世紀ごろには女性使用人の数が増えていき、圧倒的多数を占めるようになっていきました。
雇い主は主に上流階級の人たちですが、産業革命を経て中流階級の人々が自分の身分を周囲に示すため、使用人を雇いました。
女性使用人つまりメイドには、いろいろな種類があり、それぞれ役割を分担され、自分の仕事をしていました。分類すると、料理、家政、育児、身辺の世話などが上げられます。
たとえば、家政担当のハウスキーパーは、多くのメイドを指揮する役割があり、ランドリ-メイドは洗濯を担当しています。料理担当のコックは厨房の責任者です。身辺の世話担当の侍女などいろいろな職種を分担しています。
6月の発表ではどのような職種があったのかを発表したので、今回の発表では「料理」を専門にしているメイドに注目します。メイドにも下積みの時代があり、「スカラリーメイド」とよばれる皿洗い専門のメイドから始まり、どんどん経験を重ねていくことで「キッチンメイド」から「コック」という料理分野の最高職に就くことができます。どのような過程を経て「コック」になっていくのかを見ていきます。
執事の仕事は、主人、奥様と密接に関係する職です。主人、奥様はどのような生活をしていたのかというところから注目し、執事との関係をより詳しく調査していこうと思います。執事とは、みなさんが思い浮かべるような仕事ではなく、別の仕事を担当していました。執事本来の仕事とはどのようなものであったのでしょうか。そして、どういう経緯で今のような認識になっていったのかを考察していきます。
Japanese shortcake / 〜ルーツの先に見えた新たな提案〜
私はケーキが好きでケーキ屋さんでアルバイトをしていて、ショートケーキの人気に気がつきました。ショートケーキは子供からお年寄りまで幅広い年齢層の人が買っていく。どのケーキ屋さんのショーケースに必ずと言っていいほどあるショートケーキ。多くの人から好まれ親しみがあるからこそ、ショーケースで不動の地位を築いたのだと思います。
中間発表ではどの国から、誰の手によってショートケーキが日本に伝えられたのかルーツをたどりました。ショートケーキの誕生にはイギリスとアメリカの2つの国が関係していました。海外から伝わってきたイメージを抱きがちですが、実は日本独自に作り出されたケーキだったのです。ショートケーキを日本に伝えた人物として、洋菓子で有名な不二家の創設者藤井林右衛門とパティシエの門倉國輝の2人がいました。どちらの説も、ショートケーキを日本人の口に合い好まれるように作り出したということがわかりました。
◆日本人の口に合うように作り出された日本独自のショートケーキ◆
そこで、私は別の視点からショートケーキを見つめ直そうと考えました。2人の偉人が作り出した日本人に好まれるスポンジといちごと生クリームで作られたショートケーキ。またフォークで食べる三角形のショートケーキの固定観念を変える、新たな日本のショートケーキを提案したいと思いました。
・日本独自の調味料を使ったショートケーキの提案
・ショートケーキの形を変える提案
・食べ方を変える提案
ショートケーキは他の洋菓子に比べ、家庭で作るよりお店で買うことが多いと思います。そこで、この発表を通してショートケーキの魅力や可能性、いろいろな楽しみ方などを提案します。作るのに手間がかかり、技術が必要とされるショートケーキを楽しむ機会が増えてもらえるといいと思います。
消えたお菓子と残ったお菓子 / ~日本と欧米における洋菓子の移り変わり~
以前卒業研究で、明治時代に欧米から伝わった洋菓子を調べた際、アイスクリームやパイなど、現代にも残っているものが紹介されている反面、今では名前も聞かないお菓子があることに驚きました。同時に、この消えてしまったお菓子と、今も残っているお菓子の違いは何なのか?と興味を覚えました。
今回の研究は、それを調べることで、当時の各国の食事情や、日本人と欧米人の食文化・嗜好の違いを探ります。第一回の発表では、明治期の日本の文献を調べ、英語圏のレシピが多いことが分かりました。そのため対象国をイギリスに絞り、日英のレシピや社会情勢を探りました。今回は新たに対象国にアメリカを加え、文献調査を行います。
◆各国の食事情
当時の文献から、各国の社会情勢や食事情を掴みます。
日本:西洋菓子はまだまた貴重品でした。時代の流れにより、読者層や著者の意識が変化しました。
イギリス:中産階級が台頭してお菓子が身近になりました。日常のお菓子はスパイスやフルーツを使ったものが多く見られます。
アメリカ:広大な土地や移民の影響で、お菓子もバラエティー豊かです。全体的に素朴なものが多く見られます。
◆嗜好の違い
これまで調べた当時の文献の中で、日・英・米共通して登場し、現在にも残っているお菓子を代表して『アップルパイ』、日本では消えてしまったお菓子の代表として『クリスマス・プラムプディング』を選びました。明治期日本の文献に多く掲載されており、イギリス・アメリカでは現在でも定着しています。しかしアップルパイが日本で受け入れられたのに対し、クリスマス・プラムプディングは現在の日本では見たことも食べたこともないという人がほとんどなのではないでしょうか?
今回は以上2種のケーキのレシピを各国で比較し、どのような違いがあるかを調査しています。また前記で分かった各国の食事情から、人々に受け入れられた理由、受け入れられなかった理由を考察していきます。
美食と魔食の宝庫★ハリーポッター / まだまだ終わらない・更なるレシピの神秘へ
私がこのテーマに取り組んだ理由は、ハリーポッターシリーズがとても大好きであったことと、そしてそれ以上にこのシリーズの中に登場する多彩な料理やお菓子に心惹かれたためです。個性豊かな登場人物や独特の世界観、素晴らしい魔法に目を奪われがちですが、それ以上に魅力的な食べ物が沢山登場しているのです。しかし、こんなに魅力的な食べ物が多く登場しているのに実際に商品化されているのはごく一部で、作品中に登場する数の10分の1程度しか商品化されていません。
こんなに面白い食べ物が沢山存在するのに、商品化されないのはなぜだろう。非常にもったいない、もったいなさすぎる。商品化されないのなら、自分で実際作ってしまえ!レシピ化してしまえ!そのような気持ちを持ったことが、この研究に取り組み始めたきっかけです。
私はまずシリーズ全巻1~7巻までを読み返し、ハリーたちの世界に登場するお菓子や料理の数や種類を調べ、表現の違いなどを見極めるため、日本語版だけでは無く英語の原書、フランス語版、映画、ハリーポッター辞典等様々な資料を調べました。あわせてイギリスの食文化を研究し、料理の特徴や外見、味の特徴、イギリスでよく使われる食材を理解しました。作る料理やお菓子の精度を上げるため自らも料理や製菓の腕を上げるよう、今まで試したことのない色々なレシピに挑戦してきました。作品中の描写やキャラクターの食べ物に対する反応、登場シーン、参考資料などを整理しました。そして集めた情報から、作品中では単なる文字でしか表現されていない食べ物がどのような料理、お菓子であるかということを考え、レシピ化しました。実際に存在する食材で、自分たちで食べられるようにレシピ化することが目的なので、ハリーたちの世界に登場するお菓子や料理をいかに美味しく、本物らしく、魔法の世界らしく、簡単につくることが出来るかということに日々研鑽を重ねてきました。
前期の発表では料理を1品、お菓子を2品発表しその中のお菓子2品を試食して貰いました。今回の発表では更に味、外見共に精度を上げた2品を発表し、それも是非皆さんに試食して頂きたいと思っております。ハリーポッターを知っている人は勿論のこと、知らない人も含め全員が魔法の世界に旅立っていけるような不思議で楽しい発表をしたいと思います。
高橋 勝美ゼミ
夏のがんもどき / 年間消費量均等化を目指して
●がんもどきとは●
がんもどきは江戸時代に精進料理の肉の代用品として作られた。名前の由来には諸説あり、もっとも知られているのは雁の肉に似せたとされるから「がんもどき」だという説だ。水切りした豆腐と山芋を主な原料としており、刻んだ牛蒡や人参や昆布などと混ぜこれを丸く成形して油で揚げて作られる。
●実習目的●
がんもどきは調理法が少なく、煮物をよく食べる冬は需要があるが夏はあまり出番がないため、春から夏にかけて消費量が激減するという欠点がある。大豆は腐敗しやすいので、がんもどきを生産している工場内を清潔に保つ必要がある。丁寧に人の手で清掃されているため、工場を長時間動かしても短時間動かしても同じ清掃時間と労働力がかかっている。夏のがんもどきを開発して年間生産量が一定になれば、時間も労力も無駄にならず生産者へ貢献出来る。生産者側の手間や負担、コストを減らした夏向けのがんもどきの製法を模索し、生産者の立場、消費者の立場の両面から新しいヘルシーながんもどきの開発を行うことで、がんもどきの「煮物の具」というイメージを払拭し、年間消費量を均等化することが目的だ。
●第一回食文化栄養学実習発表会までの成果●
文献調査、工場見学、イベントへの参加、市場調査により、がんもどきについての知識を身に付け、現状の改善点を探った。そして二つの試作を行った。一つ目は、家庭用たこ焼き機を使って少量の油で作るがんもどきだったが、食感に改善すべき点があった。二つ目は、冬のおかず、煮物というイメージを払拭することを目的にし、大福やたい焼き、おまんじゅうなど、年間を通して食べられている甘味をイメージしたがんもどきを作った。生産者側は従来のがんもどき製造とほぼ同じ工程と機械で生産でき、消費者は油抜きや煮るなどの調理をする手間が省ける、目的に合った製品が出来た。
●第二回食文化栄養学実習発表会●
本発表では、夏によく口にするものや夏に需要が増えるものに着目して考案したがんもどきの試作成果を発表する。中食産業の成長や高齢化社会の進行に対応したお弁当用のがんもどきを提案し、我々の生活にさらに浸透することを期待したい。
蕎麦における新しい食べ方の創造
◆日本人と蕎麦の関わり
大陸から伝来したソバは、剥き実としての粒食やだんごとして食べる粉食としての時代が長かった。その後、2つの大きな変革を経て、人々に馴染んでいった。1つ目は江戸時代に誕生した、「蕎麦切り」という現代の蕎麦のかたちである。それ以降、つなぎとして小麦粉を加える蕎麦の製法が主流になった。2つ目は飢饉をしのぐ「救荒食としての蕎麦」から、縁起のよい「ハレの料理としての蕎麦」への転換である。加工に手間がかかり、大量には作れず、保存も効かないため、貴重な品だった。
◆実習目的
日本では蕎麦粉を麺に加工して食べることが一般的だが、麺に加工して食べている国は少ない。インターネットで調べたアンケート結果から、蕎麦は年齢が高くなるほど好まれることが分かった。一般的に米が主食である日本は、お祝い行事や日常の手軽な食事として食べられることが多く、消費量が伸びない一因ではないかと考えた。蕎麦粉の年間一人あたりの消費量は、米や小麦よりも非常に少ない。日本の伝統である蕎麦を、若い世代に受け入れられるレシピの提案によって広めたい。
◆実習内容
【前期】女性限定の蕎麦フォーラムに参加し、魅力や楽しみ方の講演を聞き、蕎麦の将来について意見交換をした。自宅で「キタワセソバ」を栽培し、ソバのスプラウト栽培キットでスプラウトを収穫し、料理に活用した。伝統的な食べ方や既存レシピの再現をし、試食をした。
【本発表】前期に栽培したキタワセソバの実の収穫と経過を発表する。また、普段の料理に調味料を加えるように蕎麦粉をプラスしたり、蕎麦粉と相性のいい食材を探した。これらを基に蕎麦粉の既存の食べ方をアレンジしたレシピや、若い世代に向けたオリジナルのレシピを提案したい。この機会に蕎麦粉に関心を持っていただけたら幸いである。
梅の魅力 / ~新しい利用法を追いかけて~
■梅との関わり■
梅は奈良時代に中国から伝えられたといわれている。その頃は梅干しとしてではなく、梅の実を燻製して作った「烏梅」として伝えられた。また、奈良時代の人々は梅を果実と同じように生で食べていた。戦国時代には、傷の消毒や伝染病予防のために梅干しを食べていた。江戸時代には品種が増加し、梅干しや梅エキスから利用され始め、庶民の家庭にも登場するようになっていった。このように梅は様々な形で食べられていった。
■実習目的■
「梅」という言葉を聞けば、大抵の人は梅の花や梅干し、梅酒を想像することが多い。しかし、実際には菓子に利用されていたり、梅スイーツが存在するなど様々な利用法がある。それならばもっと様々な利用法があるのではないかと感じ、まだ知られていない梅の魅力を導き出し、梅は我々の生活にかけがえのない存在であることを伝えたいと考えた。
■自習内容■
<前期>:梅を見て味わうため、茨城県水戸市の偕楽園と埼玉県越生の梅まつりに行った。街頭調査では梅干し専門店に足を運び、実際に梅スイーツを食べた。この街頭調査で初めて梅スイーツの存在を知り、商品や参考文献をもとに初めて梅スイーツ作りに挑戦した。さらに、学校の梅の木から梅の実を採集し、梅干しと梅酒を漬けた。
<本発表>:前期に漬けた梅干しをしそ漬けし、土用干しを行った。表面はほんのりと紅色に染まり、しわもついた。味がなめらかになるということから少量のざらめを加え、さらに漬け込んだ。また、梅は個性があるため、どのように工夫したら他の材料と上手く合わせることができるのかを研究し、梅レシピを開発した。これらの研究成果を発表し、梅の魅力を少しでも多くの人々に伝えたいと考えている。
食べものに関するフリーペーパー女子的活用法
◆フリーペーパーとは◆
新聞に準じた形態のものを指し、代金がいらないということで「無代紙」「無代広告紙」などと言われていた。1980年代頃から徐々に雑誌に準じた冊子状のもの(フリーマガジン)なども含め、より広い意味で無料印刷媒体を「フリーペーパー」と総称することが多くなっている。
地域情報や生活情報などの記事を掲載していることが特徴とされていたが、表現の普及と共にそのような意味合いは薄れ、近年では無料で配布される印刷媒体であれば「フリーペーパー」と呼ばれる。
すなわちフリーペーパーとは、設置されたラック・店舗・人などから無料で配布される印刷紙媒体であり、冊子状のモノも含む。
◆実習動機・目的◆
街を歩くと無料で持ち帰ることができるフリーペーパーが沢山あることに気が付いた。その中でも特に食べものに関するフリーペーパーが多いように見えた。それらは無料、コンテンツが多岐、デザイン性が優れている、バリエーション豊富、見て読んで楽しめるもの、といった特徴があり何ともお得である。
食べ物が好きだったり食べ物に興味を持っている女子大生にこのようなフリーペーパーの魅力を伝え女子的活用法を提案し、活用法をフリーペーパーにして配布することにより、みなさんの生活が少しでも華やかになってもらえると嬉しい。
◆実習内容◆
主に大学から自宅までの区間の飲食店・百貨店・スーパー・コンビニエンスストアなどでフリーペーパーの収集作業を行い、収集したフリーペーパーは大きさ・形状(二つ折・冊子状など)が違うためサイズによる分類、掲載情報の特徴(予約・クーポン・地域イベント・宣伝・コラム・レシピなど)に着目した分類を行い、紛失防止や保護のためファイリングをして管理した。さらに旅先でご当地のフリーペーパーを発見し、これらも収集した。女子的活用法を考えるにあたり、フリーペーパーが紙資源であることから、リフューズ(Refuse) リデュース(Reduce) リユース(Reuse) リサイクル(Recycle)等の環境にも着目した。
発表では食べものに関するフリーペーパー女子的活用法の紹介とこれらをまとめた自作フリーペーパーを配布する。
田中 久子ゼミ
栃木県の食文化、宇都宮餃子を広めよう! / ~餃子の中身をみてみよう~
みなさんは、宇都宮餃子を知っていますか?
最近では、メディアにも多く取り上げられており、1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。宇都宮餃子の起源は、終戦後に引き上げてきた兵隊が伝えたと言われていますが、今では、宇都宮市民の日常食として多くの人に受け入れられています。また、今や宇都宮餃子は観光産業の中心になり、観光客やメディアをも引き付けています。宇都宮餃子には、人々を引き付ける魅力や力があるようです。
そんな栃木県自慢の食文化、「宇都宮餃子の魅力や特徴をより多くの人に伝え、PRに繋がる活動がしたい!」と思い研究を行ってきました。どうしたら餃子をPRできるだろうか、興味を持ってもらうために何ができるだろうかを、考えてきました。これまで、変わった餃子を提供している店舗の紹介、おすすめの餃子を伝えるパンフレット、餃子マップ、餃子の栄養素や効果を示したパンフレットなどの案を作成しました。そして、宇都宮餃子の普及に取り組む日本で唯一の“餃子”協同組合の「宇都宮餃子会」に出向き提案しました。さらに「宇都宮餃子会」からのアドバイスを踏まえて、「大学で学んだ栄養学や食の知識を活かし、餃子のPRに繋げよう!」と決めました。
そこで、2つのパンフレットを作成しました。
◆餃子を食べて元気もりもり!
宇都宮餃子の中身に注目すると、特徴の1つは野菜の割合が多いことです。野菜と肉を食べることで得られる栄養素やその働きを盛り込みました。健康志向時代にマッチした餃子をPRすることを目的としました。
◆餃子をつくろう!
子供や若者世代をターゲットとし、餃子を作るという作業を紙で手軽に体験してもらう事で、興味を持つきっかけにしてもらいたいと考えました。ここから、餃子の中身にも関心を持つことに繋げたいと思います。
作成したパンフレットは、実際に使用してもらうことを目標とし、宇都宮餃子会に提案し、餃子会の直営店「来らっせ」での設置を検討していただいています。この2つのパンフレットの行方は、発表会でお伝えします!お楽しみに♪
ゆるキャラとB級グルメでまちおこし / ~ガイドブックで埼玉県を知ろう~
みなさんは、埼玉県に100体近くのゆるキャラがいることを知っていますか?
現在、全国各地でゆるキャラやB級グルメを使用した、まちおこしの活動が盛んに行われています。そこで今回は、ゆるキャラ数が全国的にも多く、B級グルメのイベントも開催されている埼玉県に注目しました。
◆きっかけ・目的◆
私は、埼玉県に住んで2年になりますが、埼玉県のゆるキャラやB級グルメを全く知りませんでした。しかし、調べてみると県内でまちおこしの活動が盛んに行われていることを知りました。
そこで、埼玉県内のゆるキャラやB級グルメについて多くの人に知ってもらうため、ガイドブックを作成することとしました。対象は、第11回ご当地B級グルメ王決定戦に出場した34市町村です。
◆方法及び結果(一部)◆
*ゆるキャラの認知度調査*前期は「第10回ご当地B級グルメ王決定戦」に出場した31市町村、30体のゆるキャラの認知度について、当大学生84人を対象にアンケートで把握しました。その結果、さいたま市出身者が多かったということもあり、さいたま市のゆるキャラ「ヌゥ」が最も認知されていました。
後期は「第11回ご当地B級グルメ王決定戦」に出場する34市町村、48体のゆるキャラの認知度について、「第11回ご当地B級グルメ王決定戦in飯能」「彩の国食と農林業ドリームフェスタin東松山」に来場した幅広い年齢層を対象にアンケートで把握しました。飯能市で開催されたということもあり、飯能市のゆるキャラ「夢馬」が最も認知されていました。
なお、開催地等の影響によると考えられる結果のまとめ方については、今後の課題になっています。
*市町村アンケート*ゆるキャラやB級グルメの特徴や誕生秘話などについて、34市町村に郵送法によるアンケートを行いました。
根岸 由紀子ゼミ
知っていますか?いちじくのこと / 簡単おいしい料理レシピ提案
いちじくと聞いてみなさんはなにを思い浮かべますか?
実はいちじくが川島町や坂戸市など埼玉県下の特産物であることを知っていますか?
さらに、いちじくは不老長寿の果物と言われるほど栄養価や薬効の高い果物です。そんな素晴らしいいちじくをみなさんにもっと食べてほしい!だけど食べ方が分からない…いちじくってそんなにすごいの?わたしもそう思っている中の一人でした。そんな方々のために今回の発表ではいちじくの魅力に加え、簡単にできるいちじく料理のレシピを提案します。
【目的】
・いちじくを利用した料理のレシピを提案する
・埼玉県下の特産物でありながら、あまり有名ではないことからレシピの提案に伴い地産地消の促進
・いちじくに興味を持ってもらい、食べてもらう
【実習内容】
川島町からいちじくの加工利用の依頼を受け、まずはじめにいちじくについて特徴などを調べ知ることから始めました。すると、いちじくには体や美容に良い成分しかない!ということがわかりました。
そして現在、いちじくがどのように使用されているかを調べてみると、ドライフルーツなどの乾燥ものの他、ジャムやパン、スイーツなどデザートに加工されたものが多く見られました。
料理としての利用が少ないことを受けて、サラダ、前菜をはじめとして、スープや付け合わせやソースにも利用することができます。いちじく独特の触感と甘さに苦労をしながら試作と試食を繰り返しています。
前回の発表では、いちじくの成分や効能についてと加工保存の方法、生のいちじくを使用したレシピを紹介しました。今回の発表では今まで考えてきたレシピの発表のほか、みなさんにいちじくを知ってもらうため試食も出したいと考えています。
さといもっと! / 食べない君、料理しない君も好きになる里芋料理提案
私は小さいころ、おばあちゃん家で食べた煮物で里芋の存在を知りました。独特の粘りと煮物の汁が芋の中にしみ込んでいて、それが本当に美味しくて堪りませんでした。すぐに母に里芋料理を作ってくれるよう頼み、煮物やけんちん汁に入れてもらいました。しかし、スーパーやコンビニを始めとする総菜売り場には里芋の煮物は置いてあるが他の料理はあまり見かけたことがありません。外食チェーンでも里芋料理を扱っているお店は少ないでしょう…。もっと里芋料理をお店でみたい!
さといも。あなたは頻繁に食べますか?
里芋は日本で最も歴史ある食材で、日本人に親しまれてきました。しかしながら現在、消費量は減少しています。その原因として、里芋は調理するのに手間がかかる、ぬるぬるして嫌だ、料理がパッとしない、レシピの数が少ない、値段が高いと思っている人が多くいるからだと、私はこの実習を通して考えました。私としては、この考えを覆したく、自分自身も里芋についてもっと知りたいと思いました。そこで里芋農家の方やサトイモ文化研究会のメンバーの人たちと協力し、より多くの里芋情報を収集し、幅広い世代の方々にも里芋の美味しさや魅力を知ってもらいたい、食べて欲しいと、この実習を進めました。
6月の発表では、里芋の歴史や品種、栄養<成分>、焼き里芋、里芋コロッケ、里芋だんごの試食会の感想、私が実際に料理提案した「里芋のオリーブ炒め」を皆さんに試食していただきました。12月では、さらに里芋の文化史について追及したこと、新しい料理提案などを発表します。
さといもの良いとこ情報~
*芋類の中では低エネルギーである
*消化・吸収にすぐれていて食物繊維が豊富
*独特のぬめりは脳細胞を活性化させ、認知症予防や老化防止の効果、肝臓を強化したりする働きがある
これらを踏まえ、里芋は美味しくて体に良いことが分かりますね!
食卓に干しいもを!! / ~ひと手間加えていつもと違う家庭料理に~
「さつま芋から連想することは?」と聞かれたら、品種やさつま芋を使用した商品やメニューなどを思い浮かべると思いますが、「干しいも」について聞かれた場合はどうでしょう?きっと、漠然としたイメージしか出てこないのではないでしょうか?そして、「干しいも」は調理をして食べるというよりも袋から出してそのまま食べるスナックのような感覚に近くありませんか?
しかし、私自身もそうなのですが、食べきる前に飽きてしまう人も少なくないそうです。そこで、いつもの家庭料理にひと手間加えて美味しい「干しいも料理」を提案したいと考えました。
前回の発表では、「干しいもとはなんなのか」ということを知っていただこうと、主に歴史やルーツ、特徴、製造方法、種類、産地についてお話しました。前回の発表を聞いてないっていう人にも興味を持ってもらうためにざっくり説明しますと、生イモの「寒さに弱い」、「水分が多く腐りやすい」という短所を補うために考え出された保存方法が「生切り干し」、「蒸し切り干し」、「茹で切り干し」であり、これらをまとめて「干しいも」と言い、一般的呼称となりました。保存方法の中でも「蒸し切り干し」が一番貯蔵に適しており、現在の干しいもの製造方法は「蒸し切り干し」となっています。
特徴:1.いつでもどこでも食べられる
2.携帯に便利
3.保存に適している
4.良く噛むので満腹感を得られる
5.適当な甘さでエネルギーが多い
産地:茨城県ひたちなか市が9割、静岡県の太平洋沿岸地域が1割
前回の発表後は干しいもの特徴である「適当な甘さでエネルギーが多い」ということを特に活かして、料理を考えました。もっと多くの人に干しいもの良さを知って興味を持ってもらえることも目的ですので、誰でも簡単にすぐに作ることができるということをポイントに抑えて、考えました。お菓子を期待している人には申し訳ないのですが、あくまでも今回提案するのは「料理」です。また、時間内では紹介しきれないのでレシピ集も作りましたので、参考にしてください。
1日1本 焼き芋生活! / ~時短☆焼き芋料理提案~
みなさんはさつまいもを使った料理を作りますか?
野菜の中でも栄養価が高いさつまいもを調理し、食べる機会は多いと考えます。そのさつまいもを一番簡単に食べる方法は、焼き芋にして食べることです。冬になると焼き芋を食べる機会が増えてくると考えます。
近年では、スーパーなどで焼き芋が売られていることをよく見かけます。ホカホカに焼かれた焼き芋を見かけると、つい買いすぎて食べきれなくし余らせてしまう方も多いでしょう。
我が家もそのように余らせてしまうことが多いケースの一家です。そのことから、食べ残してしまった焼き芋を簡単に調理し美味しい料理を提案することを考えました。
生のさつまいもから料理する方法は一般的に多いと考えますが、焼いたさつまいもを使って料理することは少ないかもしれません。そして、一度焼かれたさつまいもは甘みも増して食感も柔らかくなるので、お年寄りや赤ちゃんにも最適な食材だと考えられます。
前回までの実習内容では、さつまいもの構造や特産地などを学ぶためにJAなめがたの方々が参加しているセミナー「焼き芋国際フォーラム」に参加し、さつまいもについて学習してきました。今年の夏には農文協プロ出版の本の作成の手伝いにも参加させていただき、先生監修のもと焼き芋を使った時短かつ簡単レシピを考案しました。さつまいもは、焼くことにより甘くなり風味が増します。蒸すより水分が少なくなり味は濃くなります。この本は今年の11月に発売が決まっています。今回の実習発表会では、冬は身体が冷えることが多く現代の若い女性は冷え症で悩んでいる方が多いと考えるので、身体が温まる焼き芋レシピを考案したいと考えています。焼き芋を食べて代謝を上げられるようなレシピを考案したいと考えています。最近では焼きいもだけでなく、焼き芋を使ったお菓子や料理が売られていることをよく見かけますが、家庭料理で簡単に作れる定番レシピを考案したくさんの方に食べていただける料理を考案します。
坂戸ブランド野菜「すいおう」の利用 / 〜家庭でできる飲み物の提案〜
みなさんは美味しく食べられるサツマイモの茎葉があることを知っていますか?
坂戸ブランド野菜の一つである、「すいおう」です。一般的な品種はアクが強く苦みがあり、食材として利用されず畑に戻されてしまうサツマイモの茎葉ですが、その一方で含まれる栄養素は豊富で、成分によっては健康に良いと言われる野菜の栄養価をも上回る貴重な部位なのです。
私はカフェでのアルバイト経験から、飲み物を作る楽しさ、飲み物の見た目を楽しむということを知りました。そこで、摂取方法が簡単な、飲料という形で多くの人に栄養豊富なすいおうを広めたいと考えました。また、すいおうの茎葉をより多くの人に知ってもらいたいという想いから、家庭でも簡単に作れるということを目的の一つとしてレシピを考えることにしました。
前回の発表後、5月に農園に植えたすいおうの葉を9月に収穫しました。その葉を短時間茹でてミキサーにかけ、裏ごしを行い、ペーストを作りました。これは冷凍して保存できるので便利です。そのペーストを利用して、試作とゼミ生へのアンケートを繰り返し、果物、野菜、芋等と合わせたスムージーを考案しました。今回の発表会で作成したレシピを発表します。
また10月には、駒込キャンパスにて行われた、新品種産業化研究会すいおう部会のシンポジウムに参加し専門家の方々の、栽培から、その機能性、さらに様々な加工品について、町興しに利用した事例のお話を伺いました。
私はこの食文化栄養学実習を通して初めてすいおうと出会い、その特徴、味、栄養、栽培の仕方や調理法について知りました。まだまだ世間的認知度は低いすいおうですが、この実習が終わってからもたまにすいおうを栽培、調理し、利用法を考えていきます。そして自分が卒業研究でテーマとして扱ったこのすいおうが、将来、野菜はもちろん加工食材としても広く世間に普及することを願っています。
さつまいもよ☆ make up! / 御縁から始まる私の挑戦!!!
人と人との御縁(繋がり)からスタートした私の挑戦。人との出会いは偶然なのか、それとも必然なのか・・・。意味があって人は出会っていくものだと私は考えている。
根岸先生と出会い、挑戦を行っていく中で、「すいおう」という新品種のさつまいもを知った。「すいおう」というさつまいもを知ったのも何かしらのつながり(縁)なのではないだろうかと思う。
さつまいも・・・・「すいおう」について
さつまいもは茎葉がよく育つ植物である。みなさんもよく食べているのは、塊根(かいこん)という部分。たくさん育つ茎葉も食べられるよう品種改良されたのが、「すいおう」である。青臭さや葉っぱ独特の苦さ(えぐみの強さ)が抑えられ、普通のさつまいもより食べやすくなっているのです。生葉・ペースト・粉末にして調理ができるのだ!
私の挑戦第一弾として、6月の発表会でも紹介した、すいおうの粉末を利用した「さつまいもロール」のレシピ提案を行った。発表後、レシピを知りたいとの要望が多かったため、レシピカードを作成し今回の発表で配布したいと思う。
第二弾として、すいおうのペーストを利用したリーフパイのレシピ提案と試作を行い、可愛いハート型のすいおいの葉の形に成形した。
第三弾として、いちぢくの米粉タルトのレシピ提案と試作を行った。なるべく米粉と小麦粉の割合が米粉100%になるように配合した。
その他にも、すいおうのプリンや、すいおうのバターケーキなど、すいおうを使ったSweetsの試作を進めた。
学内留学制度を利用して製菓科に入学し、身につけ得た技術と知識。技術は日々精進するよう努力し、その技術と知識をふんだんに使ったさつまいもたちのmake upした姿、ご覧あれ!!!
試食も用意するよー♪
お野菜の使い方いろいろ / “やさいだし”
■「だしは料理の基礎である。」
料理毎に原料や味、香りや引き方の違いによって様々な表情を魅せるだしは、お料理の全てを支える縁の下の力持ちの様な、無くてはならない存在。大学、専門学校と数多くの調理実習を経験してきた中で、だしの魅力は最も印象的であり、だしに対する考え方が変わりました。そこで、未だ知られていないだしの可能性を、突き詰めていきたいと思います。
■やさいだし?
だしの常識を覆す!!から始まった今回の研究。皆さん、だしと言ったら昆布やかつおぶしのあの香り高き旨みを想像しますよね?今回私は、だしと野菜をコラボレーションさせたらどんなに楽しい物になるだろうという発想から、野菜からだしを取るやさいだしに注目しました。市場にはあまり出回っていないので初めて耳にする人も多いかと思います。野菜には旨みがたくさん凝縮されていること、また、肉魚よりも安価で購入できるので家庭でも手軽に取れること、無駄なく使えて再利用可能なことが最大の利点です。
■6月まで
主にだしの基本となる部分の定義や由来を調べだし原料となる干し野菜の種類と干し方の紹介をしました。また、だしの「取り方」についてもお伝えをしました。だし原料によって多彩なだしを作り出すことができ、それぞれの味を楽しめる点もやさいだしならではだと感じました。
■今回の発表では
皆さんからのご質問への回答等を含めたやさいだしを使った料理の提案をします。
旬の食材を取り入れながら、美味しさ手軽さ再利用をモットーにしています。
▼コース料理風にアレンジ!!!
・チェンジTHE☆家庭料理 等
発表を通して、やさいだしを身近に感じて頂けたら嬉しいです。普段の料理をひとひねりするアレンジが食卓の彩りのきっかけになればと願います。
漬物の新しい形 / 漬物を食卓に
最近、漬物を食べてますか?昔はご飯のお供に欠かせない存在だった漬物。だんだんと食卓にのる機会が少なくなってきたのではないかと思います。以前は保存食として重宝されてきた漬物ですが、現在では、技術の進化で保存食の役割は減ってきてしまいました。ここ最近の健康ブームの影響もあり、塩分がおおいと思われている漬物はあまり人気がありません。家族形態の変化で、漬物を教えてくれる人物がいないことも原因の1つかもしれません。
そこで私は日本の伝統食である漬物を現代の食卓によみがえらせたいと考えました。そのため現代の食卓に合った漬物料理のレシピを紹介します。
前回の発表では、漬物の地域性を調べ、糠漬け、ヨーグルト漬けに挑戦し、漬物料理のレシピを紹介していきました。全国にある漬物は実に多く、古くから親しまれていたことがわかりました。漬物を作ってみることで、漬物は生きているものだと強く感じることができました。漬床のコンディションを見極め、漬けていきます。とても奥の深い世界でした。市販の漬物も時代の変化に対応していて、減塩されていました。そのため、保存機能が低下し、早く消費しないといけなくなっているとわかりました。作ってみても、買ってみても大変なのは、漬物が余ってしまうことです。1度の食事であまり食べない漬物を大量に消費することは簡単ではありません。そこで私は1度に多くの漬物を使うレシピを紹介します。
今回の発表では、より多くの漬物に挑戦し、簡単にできておいしい漬物を紹介します。また、漬物レシピを種類別、用途別にまとめ、1つの形にして表していきます。発表を通じて漬物について考えてもらう期会になればうれしいです。いつもの料理に漬物を加えるきっかけになればいいと願っています。
お手軽食事、串団子 / ~串を活かして埼玉県の農産物を食べる~
「団子」というと、みたらし団子のような“お菓子”を想像する方が多いと思います。しかし、串団子は手軽に食べられ、少量でもお腹に溜まりやすいため、軽食に最適であり、お菓子として扱うには勿体ないと思います。食事または軽食としての団子はあるのか調べていくと、北海道の「いも団子」や新潟県の「きんぴら団子」など、地域の農産物を活かした地域色豊かな団子があることが分かりました。
しかし、埼玉県は首都圏に位置していながら多彩な農産物が生産されているものの、農産物を活かした“串団子”は見掛けません。
また、串を活用することで、「片手で手軽に食べられる」「箸などが不要である」「焼く場合、裏返しやすい」などの利点があると考えました。
そこで私は、串の利点と埼玉県の農産物を活かした、食事または軽食としての串団子を提案することにしました。
前回の発表では、「さつまいも」「里芋」「じゃがいも」「ほうれん草」をそれぞれ団子生地に練り込んだ串団子を提案しました。今回は、団子生地に農産物を練り込んだものだけでなく、農産物を餡として活用する、団子自体を農産物で包むなど、ひとつの農産物を様々な形状で活用し、串団子にしました。前回活用した農産物はもちろん、「にんじん」「ブロッコリー」「長ねぎ」など前回活用しなかったものも活用しました。
また、前回の発表時には一串に4つの団子を刺しましたが、今回は一串に団子を2つずつにしました。その他にも、食材に合った粉の配合や調理方法、タレの形状・味の濃淡など、前回の発表を通して出たいくつかの改良点を考慮しつつ、提案しました。
食事または軽食としての串団子は、小腹が空いた時だけでなく、たこ焼きパーティーのように大勢で楽しみながら食べるのもありです。串団子の利点や埼玉県の様々な農産物を知ってもらい、活用するきっかけになればいいと思います。
野菜×果物のシャーベット / ~旬の食材を活かして~
野菜×果物のシャーベットというテーマに決めてから、いろいろな種類の食材を使用し、シャーベットを作ってきました。生のまま・煮る・砂糖煮または、シロップ煮など、様々な調理法がある中でその野菜や果物にとってどのようにすれば1番おいしくできる組み合わせ(生のまま+レモン汁・煮る+ラム酒など)なのかを検討してきました。
前回は、野菜×果物のシャーベットは人参×いちじくのシャーベットのみであり、各々の食材のシャーベット作りに力を入れてきました。そして、今回は、前回の時に作ったシャーベットに対して合う食材を使用し、味や色を心がけて作りました。例えば、人参のオレンジに対して柿のオレンジでは、色が統一過ぎて盛り付ける際にインパクトがありません。そのため、多くの色の食材たちを使用し色に対して、バリエーションを作りました。前回は、いちじくに梨、ネクタリン、さつまいも、人参と白を基調にした淡い色やオレンジ色が大変多く見られることが復習の時に分かりました。そのため、今回は、赤じその赤むらさき、トマトの赤、枝豆の緑色と多くの色にチャレンジをしてきました。おかげで、前回のシャーベットに対してさまざまな組み合わせを選ぶことができました。
色について、こだわるのと同時に味についてももちろんこだわりました。甘味・塩味・酸味・苦味・旨みの5基本味に加えてシャリシャリ感やしっとり感のようなテクスチャーも見逃せません。前回の人参×いちじくは、人参の甘味と苦味に対しいちじくの甘味と酸味は大変合っていました。甘味だけでは、ベタベタになりしつこい味になりがちですが、それらを活かすアクセントが大変重要なことが、このシャーベットの組み合わせから学ぶことができました。よって、この前回の経験から、今回のシャーベットもアクセントをしっかり考えて組み合わせを考えるべきだと思いました。今回は、塩味と苦味に焦点を当ててシャーベットを作りましたので紹介したいと思います。
こころを”結ぶ”おにぎり / 〜食事のカタチからみるおにぎり〜
おにぎりを食べると心が和んだり、どこか温かい気持ちになったり、懐かしさを感じたり、癒されるような気持ちになったりしませんか。私の母が作るおにぎりは、市販のおにぎりとは違い、おにぎり一つで満足できるように工夫されています。それを食べると、母が私のことを思い愛情を込めて握っていることを感じます。
【研究動機】
おにぎりが好きであること、幼い頃、母のおにぎりが変わっていて友人に驚かれたことがあり、家庭や地域のおにぎりを知りたいと思いました。
【目的】
現在、私たちの食生活が多様化したことやご飯は太るというイメージから、日本の主食であるお米を食べる日本人が減っています。私たちの食卓は日本型食生活と言われ、ご飯を中心にお味噌汁と副菜で構成されてきたのですが、そういう家庭も少なくなりつつあるということです。そこで、おにぎりを通して米の美味しさを再考します。また、おにぎりから日本の食文化を見直していきます。
【実習内容】
6月の発表では、地域によるおにぎりのカタチの違い、時代による変化について、
現在のおにぎり専門店やご当地おにぎりにはどんなものがあるか、お弁当のおかずを具にしておにぎりを握れるかについて紹介しました。
今回のまとめの12月の発表では、
(1)スポーツの秋に向けた運動時のおにぎり提案、野菜を使ったおにぎりを提案する。(おにぎりだけでは栄養バランスが偏るという結果から)
(2)おすすめの美味しいご当地おにぎりマップを作成し、地域の食文化を探る。
(3)ウォーキングに参加し、ウォーキング時のお弁当にはおにぎりを持ってきているか、お弁当に必ず入れるおかずなど調査し、まとめる。
など紹介します。
災害の時でも美味しいごはん / ~永久保存版!非常時に役立つレシピ提案~
みなさんは、災害に備えてどのような防災をしているでしょうか?今後も必ず災害があると分かっていても対応をとりにくいのが防災だと思います。特にここ数年では災害が増えおり、いつ自分の身に起こってもおかしくない状況にあると言えます。しかし、突然襲ってくる災害は普段の視点で身近に感じられるものが少ないという現状から、いっそう遠い物に感じてしまっているのではないでしょうか。
【食事とストレス】
災害のように大きなストレス状態におかれたとき、食べ慣れない物を食べることは新たなストレスを引き起こします。普段食べているものを非常時にも食べることができれば、心を落ち着かせることがでるのです。少なくとも、救援体制が整うまでの3日~1週間を自分の力で乗り切るために、普段食べているものを災害の時にも食べられるよう、必要最低限の食料を世帯レベルで備蓄しておくことが必要です。災害時の食であっても日常の延長として健全な食生活の実践を目指していくことが理想的です。
【調理方法】
(1)炊飯器調理
(2)クラッカー+缶詰
(3)ポリ袋+カセットコンロなど
調理法については、電気・ガスの復旧状況によって大きく変わってきます。まず、電気・ガスが復旧するまでは、家庭にある食材で延命策をとること、食中毒に十分気を付けること、ガスコンロを用意しておくことが大切です。電気・ガスが復旧してからは保温調理、ポリ袋を利用し洗い物を減らす、食材を無駄なく利用することが大切です。電気やガスが復旧しても、十分な食材を入手できないことが想定されるため、普段からエコクッキングを意識し、野菜の皮も無駄なく利用する料理や、保温調理等をし慣れておきましょう。緊急時だからとはいえ、災害は長期戦になります。その場しのぎで空腹を満たすだけの食事では、健康面にも影響を及ぼしてしまいます。今回は、そんな災害の時にも使える料理のレシピを紹介します。常に防災意識を持ち、今後の参考にしていただければと思います。
米粉利用から考える麺作り / ~つなぎと製法の検討~
米粉をテーマに選んだ目的
米は日本人の食生活と深く関わってきたが、現在は米離れが進み消費量は年々減少しています。一方で無洗米やアレルギー対応などが市販され、米は時代により求められ方が異なっていることが伺えます。その現在の米離れを少しでもなくしたいと思い、お米の新しい食べ方として米粉を使った料理を提案したいと思いました。
小麦粉の価格上昇により米粉ブームが到来し米粉に注目が集まったこともあります。ただ、米粉をもっと利用しやすく、または米粉を使ってみたいと思ってもらえるようにするために、私たちの生活に生かせる米粉麺レシピを提案することをテーマに選びました。
きっかけは、私の実家では農業をしており、稲作もしていました。毎年収穫したての新米を食べて新米独特の艶や甘みのあるお米を味わうことができました。春の田植えから秋の収穫に至るまでには様々な過程が必要で、時間だけでなく多くの方々の労力を要します。そのため、私は両親からお米は一粒も残さないで食べなさいと言われてきましたが、これは多くの家庭で言われていることでしょう。このように、お米は昔から日本の文化、そして人々にとって深い関わりを持ち続けてきました。また、世界に目を向けても、例えば大学の授業の一環で東南アジアのベトナムに訪れた際に、何種類かのお米料理に出会い、日本以外の国でも多彩な調理法があることに驚きました。その中でも米粉を使った麺料理「フォー」という料理に特に興味を持ちました。そこで私はなぜ日本人は米を麺にして食べないのかと思い、米粉をこれからの日本の食文化に根付かせるために米粉麺を作ろうと考えました。
まず、米粉だけで米粉麺を作るのは難しいためつなぎを検討しました。米粉にはグルテンがないためつなぎが必要になります。つなぎには小麦粉、卵、片栗粉、里芋、昆布を使用しました。この中で私のおすすめは片栗粉です。
さらに今回は、米粉のつなぎの種類とその配合を再検討した結果と目的で述べたように少しでも米離れをなくすための新しい米粉麺のレシピを考案し発表します。
平田 久ゼミ
食肉加工工程 / おいしさの創出
○食肉加工品とは
食肉を主原料とする加工品の総称である。それらは精肉を料理したものとはまた違った味や食感を持ち、私たちの食卓を豊かなものにしている。
○食肉加工品の種類
JAS規格に定められている食肉加工品(食肉製品)には様々なものがあるが、私はこの実習で主に、ハム類、ソーセージ類、ベーコン類、プレスハム類について取り上げた。一口に「ハム」と言っても、ロースハムやボンレスハム、骨付きハム、ラックスハム(生ハム)など何種類もあり、スーパーやデパ地下にはそれぞれに特徴(売り)のあるたくさんの商品が並んでいる。
それらのおいしさはどこから生まれるのか考えた。
■食品添加物
私たちが食べているハムやソーセージなどの食肉加工品の多くには、食品添加物が使われている。判っているだけでも69種類の名前が挙がった。多くはいわゆる化学物質であるが、そうではないものもある。
食品添加物と聞くとあまり良い印象を持たない人もいるかと思う。私自身も最初はそうであったが、添加物が保存や成型等を通じて種々のその製品らしさを生み出していくことを理解するにつれ、考え方が少しずつ変わっていった。
■食肉加工工程と食肉加工品製造工程
畜肉が食卓まで届く過程を大別すると、飼養・屠殺から精肉までの流れと飼養・屠殺から食肉加工品製造の流れがある。前者については6月に発表したが、これは、屠殺後は精肉となる部分以外の不必要な部分を“取り除いていく”という流れだった。それに比べ、今回発表の後者では食品添加物やその他のつなぎなど、何かを“加える”という工程が大きな意味を持っている。例えば、燻煙の工程一つを見ても、燻煙材に使うチップにより風味が違ってくる。その他にも一つ一つの工程の違いにより、製品の個性(おいしさ)が生まれる。
今回の発表では、加工品製造工程の流れについて図示し、どの段階でどんな種類の食品添加物や操作が加えられるか発表する。併せて食肉製品の加工工場を見学に行ったことや、ソーセージ作り体験をしたことなどについても発表する。
昆虫食文化 / 昆虫食の形成と変容
最近の昆虫食の動向?
最近「昆虫食女子」が増えているともいわれ、昆虫食イベントも開かれて昆虫食に熱い視線が注がれているようだ。先般の国連食糧農業機関(FAO)報告、「食べられる昆虫―食糧安全保障のための未来の資源」では、世界の食糧危機の回避を「昆虫類の活用」によって、ともとれる見解が示された。これには好き嫌いの議論もあるようだが、今後どう展開していくのか、関心のあるところである。
日本で昆虫食が見られる地域
発表は日本での昆虫食の現在である。昆虫食がどのように形成され変容したのか。現在世界で食べられている昆虫は1900種類以上であり、伝統的に昆虫食の習慣がある人口は20億人以上になると推測されている。日本でも石器時代から昆虫が食べられ初め、大正時代には少なくとも55種類の昆虫が食べられていたことがわかっている。しかし現在日本で食べられている昆虫は、把握した限りでは8種類である。食べられている昆虫で多いのは、陸生のものでは、バッタや蜂の子であり、水生のものではカワゲラやトビゲラなどの幼虫であった。現在でも食卓に昆虫が並ぶ地域は16県113市町村であり、かつては地域の食文化であったものが消失したところもある。
昆虫食が姿を消した理由を考える。
昆虫食は昔多くの地域で当たり前に食べていた日本でも、現在では昆虫食に対する抵抗感を抱く人が増えている。地域の食文化であった昆虫食が消失した結果、昆虫を食べる文化であった日本が時代の流れの中で、いつしか昆虫食への偏見を持つ人が増えていった。現在でも食卓に昆虫が並ぶ地域はどんなところだろうか。どうして昆虫食が食卓から姿を消したのだろうか。こうした観点から現在の昆虫食文化の状況を文献資料、問い合わせへの回答結果などをもとに考えていく。
平野 覚堂ゼミ
栄大にカフェをつくろう / ─何もしないをする路地─
アイデアが必要な場面は世の中にたくさんある。食文化栄養学科ではレポート提出やメニュー提案、レシピの提出が授業の中で何度もある。栄大生にはほっと一息できる場所が必要だ。学内の環境分析をふまえた上で「何もしない」ができる空間を提案する。そして栄大生の生活にこの考えを応用したい。
気持ちを切り替えるとき、どのような手段を使うだろうか。例えば考えがまとまらない時や課題がはかどらない時。最初は机にむかって一生懸命気を取り直そうと試みる。しかしそれでもはかどらなかった場合は、場所を変え風呂やトイレに行ったりして、一度目の前の問題から目を背き「何もしない」をする。しかしその時にふと解決の糸口が見つかった経験はないだろうか。古代ギリシャの物理学者であるアルキメデスは、風呂に入ったところ、水が湯船からあふれるのを見て「流体中の物体は、その物体が押しのけた流体の重さ(重力)と同じ大きさの浮力を受ける」というアルキメデスの原理(F=-ρVg)を思いついた。このように「何もしない」をするという行動にはあらゆる可能性が含まれている。
「授業がない時間」の過ごし方
チャイムが鳴ったらアルバイトがあるから急いで帰る、1コマ分の時間を潰せる場所がないため学外へ行く。誰もが心当たりのある行動ではないだろうか。学内で課題を行うほど効率的なものはない。ここにはたくさんの資料があり、わからないことはすぐに先生に聞くことができる。しかし授業がない時に学生が大学に留まる時間は大変短いのが現状だ。もし自分自身にとって心地よく居られる場所ができたら、問題は解決しより良い学生生活が送れるかもしれない。この理想を実現できるのは路地という設計スタイルだ。私は、それぞれがカスタマイズしながら共有できる場所、「何もしない」をシェアできる空間を設計した。
「何もしない」をする路地
この路地には7つの独立した建物の間を抜けていくように路地がある。路地の上にはガラスの屋根があり、光がやさしく差し込んでくる。道でもあり、庭のような、屋外のようで屋内のような空間は、行く先々で思い思いの行動をすることができる。私の提案する1/30の模型から未来の学生生活を想像してみてほしい。
食卓物語 / ─食卓評論家が読み解くダイニングメッセージ─
▶食卓と食卓評論家
「食卓」とは、一般に私たちが普段食事をする場所のことをいう。しかし、私たちはそこで食事をするだけでなく、勉強をしたり、寝てしまったりする。そんな食卓での行動ひとつひとつが食卓上のモノに反映されている。逆に食卓上のモノひとつひとつから、その人の行動や、その人だけの個性が読み解けるのだ。そんな食卓が魅せる“ダイニングメッセージ”を読み解き、食卓からわかるすべての事を評論しよう。
食卓は、その人の生活やありのままの姿を、鏡のように映し出したひとつの舞台のようではないだろうか。
▶共有する食卓
私たちは、モノを移動させ、食卓という場所を自分の心地の良い場所へと最低限のモノたちで最大限に近付けようとする。それを “食卓のフォーメーション変化”と呼ぶことにする。一人暮らしの食卓は使用するのが本人だけ。つまり、自分の生活そのものが反映される。それに対し、誰かと共有する食卓では、自分の思い通りに、食卓のフォーメーションを変化させる事が難しい。
もしかしたら、食卓のメンバーによって座る位置が変化するかもしれないし、自分が知らないうちにモノが移動している、あるいは無くなっているという事もあるかもしれない。
▶食卓学概論
食卓と人、生活、今日の捉われ方など、食卓を広い視点で迫り、実際の家庭の食卓取材を通して実証、「食卓学概論」という形にして論じる。食卓評論家が魅せる食卓の世界にどっぷり浸ってもらいたい。
様々な食卓を評論してきたが、勘違いしないでほしい事は、食卓はその人の生活やその人自身をありのままに映し出していいて、その食卓に“良い、悪い”は決してないという事だ。食卓はそれぞれ違っていていいのだ。それでこそ面白いと言えるのではないだろうか。家に帰ったら食卓を見てみてほしい。その食卓はあなた自身、あるいはあなただけの物語を語ってくれるかもしれない。
しょっ木 / ―木でつくる食事のかたちー
食器は人にとってどのような位置づけにいるのだろうか。
わたしはご飯を食べている時間がとても幸せな時だと感じる。そしてその食卓の上では料理が主役で皿が脇役。たしかにおいしいものを食べることでも幸せを感じられる。しかし、料理は食べればなくなってしまうが、食器は基本的に何度も使うものだ。食事の時間をより楽しくするために、私は食器に目を向けた。
そしてわたしの思い描く食器のあり方を、実際にシナという木や桜の木で彫って作り、具体的な形で示した。
木の食器の特徴は使うごとに味が出てくること、口当たりがやわらかいこと、木の香りがすること、軽い、さまざまな料理に馴染むこと、そして手入れが不可欠なことだ。木の食器は食器洗い乾燥機は使えない、長時間水に付けっぱなしにしては行けない、洗ったらすぐ水気を拭き取る定期的に手入れをしなければかびてしまう。木は大変わがままな素材だ。しかし使い込むことで色が変わり、味が出る。面倒を見ればその分こたえてくれる。そんな木と食をともにしたら、そのごはんはどんな味になるだろう。そして使い続けるなかで、使う人はその食器をただの食器として見るだろうか。愛着のわく食器とそれと共に過ごす時について考えた。
わたしの描く食器のあり方を叶える木の食器を「しょっ木」と呼ぶことにする。上にも書いたように、木の食器は手入れが必要で、使うにつれて色が変わってくる。その手間ひまと自分が世話をする形で食器を扱うことで、より、それに愛着を持つのではないかと考えた。6月の発表では長く使い続ければ更に愛着のわくものとなると考え、長く使い続けるために、幼い頃から成長した後も使い続けられる器を考案し、木で製作した。今回の発表では、使いやすさを求めた食器を考えた。そして、日本人の食器を持つ食文化に注目し、持ちやすさという点から使いやすさを考え、食器を製作した。
もちもちのきもち / ─私の考える新もちスタイル─
口の中に入れ噛みしめるたびに米の風味と甘味が優しくふわっと広がり、もくもくと包み込んでくる。私はそんな真っ白で控え目な“おもち”を愛している。
おもちと言えばきなこ餅、磯辺餅、お雑煮、お汁粉などが浮かぶだろう。思わずよだれが出てしまいそうだ。しかし、いつもワンパターンの食べ方になってはいないだろうか。これからはそのように何か他の味(調味料など)でおもちを染めて食べるだけでなく、存分におもち自身を味わえて、なおかつそれを他の食材と組み合わせるなどした、もちもちの「おもち食」の可能性を広げたいと思いたった。食感が特徴的で米の風味が豊かなおもち。それを活かした新しいおもちのスタイルを考案した。
6月の発表では、かきもちのように中に具材が練り込まれていて味が付いている角餅のバリエーションを増やした。それからこんなものが「もちもち」とした食感だったらどんなおいしさが生まれるのだろうと、普段異なる食感のものにおもちを加えもちもち食感に変化させ、パンナコッタやジャムを作りおいしさの新発見をした。
今回の本発表では一年中もちもちのきもちになれるよう、季節に合わせたおもちを提案する。四季で区切りその季節のイベントや旬の食材も活かし、おもちが主役のお料理やお菓子などを考えた。あるものをもちもち食感にしたものや、イベントにあったらさらに嬉しくなるあんなものなど様々だ。さらにおもちはあまり暑い時期には食べられないが、そんなときでも食べたくなるようなおもちや、おもちを使った新しい企画も考えた。
この発表でおもちの可能性を感じてもらい、食べた時の幸福感を思い出していただきたい。そしてちょっとそろそろおもち食べようかなと、もちもちのきもちで家路についていただけたら嬉しい。
ちいさなはなしのおおきなちから / ─人をつなげた食べ物のはなし─
風邪気味でアルバイトをしていたら、先輩がミンティアをくれた。その話を聞いた別の人が、ライブを観に行った時、たまたま近くにいた人が飴をくれたことを思い出す。さらにそれを聞いた誰かが、震災で家に帰れずにバス停で並んでいた時、後ろの人がチョコをくれたという話を聞いたことを思い出す…。
一つの話から違う話が生まれるという連鎖が起きる。
自分が話と話の連鎖のつなぎ手になるために、それぞれの話を小さい物語として絵と共に再構成し、カード状の画用紙にまとめた。話を第三者と共有出来るようにして、この連鎖を起こした。
■“つながり”とは
人と人とのつながりは会話を交わすことによって生まれる。顔を合わせずとも、今や電波に乗って声や文字が届く時代になり、“誰かとつながる”ということがより身近になった。しかし、それらのつながりは目に見えるようなものではなく、何となく感じることは出来るが、はっきりとしたものではない。そんな“つながり”というものについて考えていく。
■話がつながっていく“トークサーフィン”
一つの話を違う誰かと共有させることで、また違う話が生まれる。話が人から人へ渡っていくことを、波から波へ渡るサーフィンに見立て、“トークサーフィン”という言葉を造った。この現象を形にすることで、人と人とのつながりを掴むことが出来るのではないだろうか。
■“食べ物”というルール
生きている上で切り離せないものである“食べ物”を、話集めのルールにする。人と密接な関係にあるからこそ、より多くの話を集めていける。また、“食べ物”という共通認識があることで、第三者に話のイメージをさせやすい。
会話の中で話が飛び交う話は、決して特別な内容のものではない。日常で出会った、誰もが持ちうる話である。そんな何気ない話にも、必ず登場人物がいて背景がある。ずっと思い浮かべているわけではないけれど、ふとした瞬間に思い出す“あの人”や“あの時”。会話が生むのは、その場のつながりや話だけではないのだ。
飯ッセンジャーフード / ─おみやげで伝えるあんなことこんなこと─
相手に自分の気持ちを伝える事は難しい。口に出すのを躊躇ってしまうこともあれば、言葉が足りなくて伝わらないこともある。伝えたいのに伝えられないこのもどかしさをどうにか解消しなくては、人類に明るい未来は無い。そんな人類の危機を脱する為に生まれたのがこの〈飯ッセンジャーフード〉である。「口では伝えられない想いを今までに無い手段で相手に伝えちゃおう」という、気持ちを伝える事が苦手な人々に捧げる、ちょっと変わった食べ物たちです。
今回は、「何となく伝える」を大切に 想い×おみやげ での〈飯ッセンジャーフード〉を提案します。
▲おみやげの中の無意識な想い▲
おみやげをもらった人は、そのおみやげから沢山の情報を汲み取ろうとする。感情しかり、センスしかり、場所しかり…。もちろんおみやげをあげる人だって考える事は沢山。仲のいい人には自分も好きで美味しいと分かってるモノを。どうでもいい大勢の人には沢山入ってるあのお菓子を。ギャグの分かる人にはギャグに溢れたモノを。おみやげ自体にはなんのメッセージ性もない。しかし、“誰にあげるか”“何をあげるか”相手の事を考え選んだ瞬間に、おみやげには何らかのメッセージが備わる。しかし、人々はこのメッセージを無意識に伝え、無意識に受け取る。この無意識の中に備わる想いには、押し付けがましくない、受け取った相手が素直に受け入れられる想いが詰まっている。
▲おみやげをもっと楽しく▲
悩みに悩んで選んだおみやげだけど、なんかちょっと物足りない。形?量?…いいえ、“想い”です。沢山悩んだおみやげに、少しでも自分の気持ちを乗せられたら。普段は言えない想いをちょっと分かりやすく乗せてみたらどうだろう。伝わるか伝わらないかは相手次第。いつもとは違ったおみやげに、きっと気づいてくれるはず。
▲伝える、伝わる、伝わらない▲
「ありがとう」や「おめでとう」などスタンダードな想いから、「君にゾッコン」や「甘ったれるな!」などの普段は言えない想いまで、ありとあらゆる想いをおみやげとコラボした。大切な事は“伝わるか分からない”ということ。伝わったらラッキー、伝わらなくても大丈夫。そんな寛大な心で渡す、史上最強に相手を想った優しいおみやげです。
松田 康子ゼミ
café D.A.N. / 心地よいカフェの作り方
落ち着いた雰囲気が織り成すシフォンと紅茶の特別空間
これは、私たちが1年間カフェを運営するために最初に決めたコンセプトだ。忙しい日々を送る女子大生を中心に、ここが大学内であることを少しでも忘れて非日常の気分を味わってもらいたい。そんな気持ちからこのコンセプトが生まれた。
ところで、せっかく決めたこのコンセプトをお客様に伝えるにはどうすればよいのだろうか。カフェのコンセプトをお客様に伝える手段はメニュー、内装、接客など様々だが、私はその中でも内装と接客に力を入れて店作りを行ってきた。非日常を体感できる内装とはどのようなものなのだろうか。忙しい日々で疲れた心を休ませてもらうにはどのようにお客様と触れ合えばいいのだろうか。常にお客様の目線に立って考え、より心地よく過ごしてもらえる店作りを目指した。
◆Day and Night
店名「café D.A.N.」の由来は“Day and Night”、昼と夜の二つの顔を持っている。シフォンケーキと紅茶を主体とした昼カフェと、軽食とノンアルコールカクテルを主体とした夜カフェの二つの営業形態をとることで、お客様を飽きさせず、また来たいと思ってもらえるカフェにした。
◆こだわる=手作り
店のコンセプトにこだわるのなら、内装品や販促物にもこだわらなければ。そんな気持ちがたどり着いた結論は「手作り」。テーブルクロスやカウンターカーテンは、自分たちの店のイメージに合うものを布から探して1枚1枚手作りした。また、メニュー表などの販促物、店員のサロンも、色や見た目、機能性についても考えて作製した。
◆近すぎず、離れすぎず
café D.A.N.のコンセプトを表すことのできる接客とは。浮かんだのは、しつこくなく、それでもお客様をちゃんと気に掛ける「近すぎず離れすぎずの接客」。それを踏まえ、お客様に落ち着いた特別な時間を過ごしてもらえる接客の流れを実行してきた。
café D.A.N. / cooking chiffon
松田ゼミのシフォンケーキ、それは…しっとりとしていて、ふわふわで、噛まなくても口の中でなくなってしまうような感覚。そんなシフォンケーキをみなさんは食べてことがありますか?
松田ゼミのシフォンケーキを食べて感動した大学1年生の時に、このゼミに入って私もこんなおいしいシフォンケーキを作ってみせる!と決め、実際に松田ゼミに入り、1年半実習に励みました。
☆café D.A.N.のシフォンケーキ☆
café D.A.Nでは、昼と夜の2面性をもったカフェ運営をテーマとし、それに合わせてシフォンケーキにも2面性を持たせました。昼のカフェでは甘いシフォンケーキを提供し、夜のカフェではしょっぱいシフォンケーキを提供しました。また、昼夜別々でなく、10月のハロウィンイベントでは、昼と夜を融合させたカフェも運営しました。
今までに提供してきたシフォンケーキとして、
昼カフェ…苺シフォン、桜シフォン、アーモンド etc.
夜カフェ…シフォンサレ、かぼちゃシフォン etc.
コンセプトを高級感としたため、昼カフェではリキュールを使用した香り高いシフォンケーキを提供、夜カフェではお菓子ではなく、食事になるプレートのシフォンケーキを提供しました。
例えば、桜シフォンには桜リキュールを使用、マロンシフォンではラムを使用しました。シフォンサレはカプレーゼに、かぼちゃシフォンはオープンサンドにしました。
★シフォンケーキの魅力★
私たちの作っているシフォンケーキはベーキングパウダーを使用していません。
でもなぜあんなに膨らむのか。シフォンケーキは奥深く、混ぜ方や量、入れるタイミング、使用する器具、室温などでも仕上がりが変わってしまいます。
シフォンケーキの本を出版されている小沢のり子先生に実際に教えて頂き学んだことや自分で何度も作ったことで学び・感じたことをふまえ、みなさまにシフォンケーキの奥深さを知って頂けたらと思います。また、発表会ではシフォンケーキのアレンジなども紹介し、シフォンケーキの魅力を伝えます。
café D.A.N. / ドリンクのプロデュース
†ドリンクを選ぶ†
カフェで提供されるドリンクといえば、どのようなものを連想するだろうか。現在、カフェで提供されるドリンクは、数知れず存在する。コーヒー、お茶類、炭酸飲料のほか、スムージーや、生クリームをふんだんに使用したデザートのようなドリンクまで多彩なものが提供されている。お客様はその多彩なドリンクから、今の状況や目的、嗜好に合わせて、一杯のドリンクをチョイスする。
例えば、夏の暑い日は、涼しげな、のど越しの良い冷たいドリンクを選ぶ。冬の寒い日は、身体をじんわり温める、湯気の立った温かい飲み物を選ぶ。また、フードと合わせてドリンクを飲む場合は、フードの味を邪魔せず、より美味しさを引き立たせるドリンクを選ぶ。このように、多彩なドリンクを、人は状況に応じて飲み分け、楽しんでいる。
†紅茶の魅力†
私は、数あるドリンクの中で、「紅茶」というものに魅かれた。紅茶は、季節や状況を問わず飲めるほか、アレンジなどのバリエーションも無限にある。また、フードと合わせることで、口当たりをさっぱりさせ、フードをより美味しくさせる効果もある。さらに、同じ茶葉でも、産地や季節によって、まったく異なる味わいをみせる。そんな、無限の可能性を秘めた紅茶に、私は魅かれた。
†ドリンクのプロデュース†
ドリンクの魅力を知っていただく為、私は、café D.A.N.にて、ドリンクのプロデュースを開始した。昼カフェでは、シフォンケーキに合わせやすく、季節を感じる紅茶を提供した。紅茶は、リーフタイプで、ポット出しで提供した。夜カフェでは、シフォンケーキのフィンガーフードに合わせ、ノンアルコールカクテルを提供した。どちらのドリンクも、季節感があり、見た目が楽しいことを重要視してプロデュースした。
フードと一緒のドリンクは、あくまでも脇役であるが、脇役としてフードを引き立たせ、食事の時間をより豊かにすることが出来る、大切な二番手である。
café D.A.N. / カフェでのメニュー開発
私たちは、シフォンケーキを主体としたカフェを営業しています。私はそこで、シュークリームをメニューとして出すことにしました。
◇なぜ、シュークリームなのか◇
シュークリームといえばケーキ屋さんや、コンビニ、スーパーなどで売られています。しかし、カフェのイートインとしてあまりシュークリームは、提供されていません。でも、私はシュークリームをカフェで提供したいと考えました。
◇シュークリームのメニュー開発◇
今まで、シュークリームの開発は6月の食文化発表会で発表したように、シュー生地を大学のレシピから改良していきました。始めは夜カフェのメニュー用に塩味のあるシューを考えていましたが、夜カフェ提供に間に合わないため途中で断念し、昼カフェ用にシュークリームを考えました。シュークリームは膨らめば成功となりますが、膨らまなかったり、割れ目がなかったりして失敗してしまうことも多かったです。加えて、私はざっくりしたテクスチャーのシュー皮にしたかったので、シュークリームのレシピ本を参考に材料の変更や焼き温度の調節などをしてきました。
◇シュークリームをカフェで提供するまで◇
シュークリームをカフェで提供するときに、ざっくりした皮の食感を保つにはどうしたらよいか、準備を効率よくするにはどうしたら良いかなどについて考えました。また、カフェにふさわしい提供にするために、盛り付けについても考えました。そして、ついに10月24日のカフェで提供しました。秋なので、リンゴを使った一皿として考案しました。
シュー生地を作るときのポイントや実際にカフェで提供したシュークリームのレシピ、クリーム、盛付けなどについて発表します。カフェメニューとしてふさわしいシュークリームになったかを見ていただきたいと思います。
CAKE POPS / 可愛く!おいしく!デコレーション
☆みなさん、ケーキポップはご存知ですか?
ケーキポップはアメリカ生まれの棒付きお菓子!一度目にしたら、きっとケーキポップの可愛さに胸が高鳴ることでしょう。誰でも楽しくワクワクした気持ちになります。そして、とーっても簡単に作ることができますよ!
ふわふわのスポンジにクリームを混ぜて、丸めて、チョコレートをコーティング。デコレーション次第で、味も形も自由自在にできる、見ても食べても楽しいキュートなお菓子!それが、このケーキポップなのです。
☆出会い
私は、ケーキポップのその見た目の可愛らしさに惹かれ、食べた時のおいしさに感動し、作れるようになりたい!と思うようになりました。昨年度、学園内留学制度で製菓科に入学し、数多くのお菓子を作るなかでデコレーションという繊細な作業に興味を持ちました。ケーキポップと出会ってデコレーションの幅が広がりました。
☆プレゼントに
ケーキポップは、手を汚さずに手軽に食べることができるので、ちょっとしたおやつに、また、贈りものに最適です!大切なヒトに可愛くラッピングした、より魅力的なケーキポップをプレゼントしてみませんか?1本が光るラッピングにしてみたり、花束にしてまとめてみたり・・・。ケーキポップの可愛さが、さらに際立つこと間違いなしです。何気ない瞬間も、特別な時間も、その時々で、自分へのご褒美であったり、大切な人の為であったりと考えて作るそのキモチが何よりも大切なコトです。
☆伝えますケーキポップ作りの楽しさ
1回目の発表では、ケーキポップの作り方やデコレーションの材料紹介、一部の作品紹介、ギフト提案をしました。今回の発表では、前回よりも詳しい作り方と各工程のポイントを補足します。また、ケーキポップを探求していくなかで生まれた新たなケーキポップ作品を紹介するのでお楽しみに!そうして作り上げたケーキポップをキレイに可愛くラッピングすることで、贈ることの楽しさや大切さをお伝えしたいと思います。
宮内 正ゼミ
どうしてカフェに行くの? / ~カフェの利用目的と居心地の良さ~
突然ですがみなさんには、どんな趣味がありますか?
本を読んだり、動物と戯れたり、ものを作ったり、星を見たり。
趣味は人それぞれですが、今挙げたことは全てカフェで出来るんです。
そう、コンセプトカフェならね。
この発表では『コンセプトカフェ=飲食+趣味活動の場』であると定義して、その利用客は何を求めて集まるのかを追及します。
6月の発表では利用目的に関して『1人で趣味をするのは寂しいが、深い人間関係を新しく作るのは面倒臭い、という矛盾したニーズに応えたのがコンセプトカフェである』という仮説を立て、同じ趣味をする人が集まる場だからこそ、他人を意識しなくても良い空間が生まれる、という結論を出すことができました。
それを踏まえて今回は利用客の心理面から『誰かに見られているという満足感や優越感を求めて、コンセプトカフェの利用客は人のいる場所で趣味活動をするのではないか』という仮説をもとに、人との繋がりに潜む心理や行動の面から、コンセプトカフェの存在意義について考えます。
フィールドワークしたカフェは、前回のブックカフェ・手芸カフェに加え、文房具カフェ、プラネタリウムカフェ、ミシンカフェなど様々です。利用客の趣味が多様化している分だけ、その利用方法も多彩です。そんなカフェごとの利用方法の位置づけについても考察します。
人間関係が希薄化しているといわれる現代社会で、なぜわざわざ人と関わって趣味をしようという人が増えているのでしょうか。それにもかかわらず、今なお人間関係が希薄だと言われるのはなぜでしょうか。
この発表では、カフェの利用目的と居心地の良さを通じて、そんな人と人との繋がりにスポットを当てていきたいと思います。
女性の外食行動 / ~一人でも入りやすいお店の空間とは~
「一人で外食することをためらう女性が多いのはなぜでしょうか。」
近年女性の一人外食は増えていますが、お店によってラーメン店や牛丼店よりもカフェやファーストフードを選ぶ女性が多いように思えます。なぜそのようなイメージがあるのか、男性と女性で食空間の位置づけに違いがあるかなどについて心理的、社会的などの面から考えていきます。
*ファッション性
前期の発表では原因として恥ずかしさやためらいなど心理的なことや家事は女性のやることという社会的な面を挙げました。その中でも女性は流行に敏感で、お店のインテリアへの関心が高いなどという理由から女性の一人での外食はファッション性が強く関係しているのではないかという結論に至りました。
例として・・おしゃれなカフェで食事する
流行のパンケーキを食べる
後期の発表ではこの結論をもっと明確に説明できる理由を探していきます。
*都市空間の地域性
調べていく中で牛丼店やカフェなどお店の種類だけではなく、同じお店でも地域によってお客さんが違うことが分かりました。住宅街やオフィス街、ファッションビルが多い地域などそれぞれの場所での男女比や客層に違いがあります。これらの地域性にも着目して考えていきます。
例として・・オフィス街である新橋や丸の内とファッションビルが多い渋谷や原宿
*フィールドワーク
同じお店や同じお店でも違う店舗に何度も通い、それぞれの特徴や違いをみつけます。お客さんやお客さんの服装にも目を向け調査を進めていきます。
例として・・大宮と川越の大戸屋に平日の同じ時間帯にいく
若葉と池袋のサンマルクカフェに平日と同じ時間帯に行く
私がフィールドワークしたお店の中から一人でも入りやすいお店も紹介します。
カフェでの過ごし方 / ~カフェ空間の居心地の良さとは~
みなさんはよく、カフェを利用しますか?
利用するという人は、何をして過ごすことが多いですか?
みなさんの中には、カフェで、決まって同じ行動をするという人と、なんとなく時間を過ごすという人がいると思います。私の場合、初めて行くカフェではあまり落ち着くことができず、自分が思う過ごし方ができないことがあります。その一番の理由は、その場所に慣れていないことが大きく関係しています。
カフェのお客さんを見ていると、カフェ空間を十分に満喫できている人と、そわそわしながらすぐにカフェを出て行く人がいるのに気付きます。このように周りをよく観察して、知ることにより、自然と自分自身も馴染んでいくように思います。そして、次からは行き慣れたカフェになっていくのです。
【テーマ】
私はカフェに行き、おしゃれな気分を楽しみながら、ゆったりと人間観察をするのが好きです。自分以外の人がどのようにカフェでの時間を過ごし、どのような目的でカフェを使っているのかとても興味があります。
カフェにいるお客さんを見ていると、ひとりひとりが自分の世界を広げていて、お客さんひとりひとりが紡ぎ出すストーリーを見ているように感じます。また、人の動きを見ていると、そこには家の中では感じられない、いくつもの時間が流れているように感じます。
こういったカフェ空間の良さをもっと知りたいと思いこのテーマにしました。
【目的】
カフェ空間の居心地の良さについて、フィールドワークをしながら解明していきたいと思います。
【実習内容】
前期の発表のときには様々なカフェに行ってみましたが、その中でも気に入ったカフェに絞り、特定の場所でフィールドワークを実施しました。その結果、居心地の良さを左右する要因、居心地の良さの種類などが明らかになりました。
宮城 重二ゼミ
むくみ知らずさんへの道
あなたはむくみを感じたことがありますか?女性は男性より筋肉量そのものが少ないので、一般的に基礎代謝も少なく足からの血流も心臓に戻ってきにくいため、男性よりも足のむくみの訴えが多いといわれています。このことから、日頃身体のむくみについて悩んでいる女性は多いのではないのでしょうか?
私自身むくみについてずっと悩んできました。そこで、自分のむくみを解消したい!私のようにむくみで悩んでいる女性のために原因や改善法を伝え、しっかり向き合ってほしい!と思い、この研究を始めました。
*前回の発表を踏まえて…*
前回の発表では、なぜむくみが起こるのか、仕組みや原因をお話ししました。そのときの発表でむくみの原因には主に、ミネラル、ビタミン、たんぱく質不足、ホルモンの影響、新陳代謝の低下、冷え、血行不良、長時間同じ姿勢、塩分の取りすぎが挙げられます。このようにむくみとは、生活習慣と関係していることか分かります。そのことを踏まえ、今回の発表では実際に自分で動いて聞き取り調査や自分の生活をチェックするという取り組みをしました。
聞き取り調査では、若い女性のむくみに対する意識や普段の生活など、生の声を聞くことができました。また、生活チェックでは、自分の生活とむくみにどんな関係があるのか、どうすれば改善されるのかを調べました。むくんだ日の生活を振り返って分かったことや、生活改善をしてみての身体の変化もお話しようと思います。
*むくみの原因考えたことありますか…?*
むくみを感じたことのあるあなた!むくみを自覚しているにも関わらず、痛くないからといって放っておいてはいませんか?私はこの研究を通して、むくみを発見することで自分の普段の生活としっかり向き合うことができました。私のようにむくみで悩んでいる人はたくさんいると思います。あなたもむくみとしっかり向き合ってみてください!むくみを自己管理のきっかけとして生活の改善に繋げてみてほしいです。そして、むくみを身体の危険のサインとして体調管理の自覚のきっかけとしてほしいです!
女の子の悩み / 上手に生理と付き合ってみませんか?
■研究動機■
あなたは、女性特有の月経についてなにか悩んでいたり、気になっていることはありませんか?
私自身、月経前に起こる不快な症状や情緒不安定に悩んでいてなぜこのような症状が起こるのだろうかということが研究のきっかけでした。まず研究を始めわかったことは、このような症状が出るのは女性ホルモンが関係しているという事だったのです。
女性ホルモンには女性らしい容姿にしたり、妊娠や出産など、女性としての機能を充実させたりする作用をメインに行っています。女性が女性でいられるというのもおかしな話ですが、女性らしい体つきをつくる、その役割を担っているのが、まさに女性ホルモンなのです。しかしこの女性ホルモンには、よい働きをしてくれる半面乱れてしまうと、生活に少し支障を起こしてしまうような月経前症候群や月経困難症を起こしてしまいます。また月経の周期が乱れ月経が来なかったりなどそのままにしておくと赤ちゃんを授かりたいという大事な時に、妊娠しづらくなってしまいます。
■女性ホルモンとは■
ところで、そもそも女性ホルモンとはなんなのか知っていますか?知っているようで知らなかった女性ホルモンを中間発表では取り上げて発表しました。女性ホルモンとは脳が指令を出し、卵巣で作られるエストロゲンとプロゲステロン、この2つのホルモンの総称なのです。
■今後の予定■
12月の発表会では、聞き取り調査で実習などによるストレスや体の疲れでも月経に影響が出るとわかりました。その時にどのように向き合ったか、栄大生の生の声をいれつつ、月経前症候群や月経困難症などの症状の緩和の方法を伝えたいです。
そして、女性としてこれからどのように生活していくべきかなど自分の生活習慣も見直してもらえるような発表にしたいと思っています!
ごはんをココロで食べる / ~感謝の言葉、あなたは言えてる?~
みなさんは、食事を食べる前、食べた後にしっかりと「いただきます。」「ごちそうさま。」言えていますか?
私は実家にいるときは、何気なくいつもいっていた「いただきます。」や「ごちそうさま。」が実家を離れて暮らすようになってから口にだすことを忘れていました。
当たり前に言えていたことなのに、大人なった今言えなくなってしまっています。
まず、みなさんは「いただきます」「ごちそうさま」の意味を知っていますか??
「いただきます」の意味は、2つあります。まず1つ目に食事に携わってくれた方々への感謝を表しています。2つ目に食材への感謝です。肉や魚はもちろん野菜や果物にも命があると考えられています。
次に「ごちそうさま」の意味です。馳走とは走り回るという意味があり、やがて丁寧語の""御""がつけられ""御馳走""はもてなすという意味をもちました。そして、いろいろ大変な思いをして食事を準備してくださった方への感謝をこめて様がつきご馳走様という言葉ができました。
「いただきます」や「ごちそうさま」は感謝の気持ちを表す言葉なのです。
これは全てのものに感謝するという日本古来の伝統文化なのです。
外国ではご飯の前に挨拶をする国はなかなかありません。
英語には「いただきます」や「ごちそうさま」、「ただいま」、「おかえりなさい」など日常の感謝や思いやりを言葉で表す語句はありません。
日本人は日常の感謝や、思いやりを豊かな表現で伝えているのです。
「いただきます」や「ごちそうさま」はそのなかの1つの言葉なのです。
私たちは食事をとれることが当たり前になっていて、なんでも簡単に手に入ってしまうようになった今【食に対する感謝の気持ち】忘れていませんか??
もう一度食の大切さについて考えてみませんか??
【感謝の言葉】1つそれを言うだけで、いつもの食事も何か変わったものになるただの言葉ではなく心のコミュニケーションのひとつなのです。
食事をおいしく食べるために「いただきます」や「ごちそうさま」の挨拶は改めて大切だとわかってほしいです。
日常の食事を華やかに / ~テーブルコーディネートで心も健康に~
◆食のあり方◆
料理を食べるとき、まずは料理が準備されている部屋や食卓の雰囲気を楽しみ、料理の見た目を楽しみ、香りを楽しみ、味を楽しみます。その全てとまではいかなくても、どこかにちょっとした配慮があると、食べる方にも伝わると思います。手軽にできる”おもてなし”に欠かせないのが、料理の見た目です。 彩り、盛り付け方を工夫するだけで、料理の見た目はぐっと品よくなります。
◆テーブルコーディネートとは◆
テーブルコーディネートとは、フランスのルイ14世のころの王制の時代、王が食事をする際に楽しませるためにテーブルを演出したことが起源とも言われています。テーブルコーディネート、テーブルセッティングとは”食事の際、楽しく過ごせるように演出する”ということなので、みんなで楽しめる空間作りが目的として気軽に楽しみたいものです。同じお料理でもちょっとした工夫、演出で何倍も美味しく感じられます。ゆっくり時間をかけ、家族や友達とテーブルを囲んで食べるお料理に、ちょっとした演出したコーディネートは空腹だけでなく、目からも癒されます。
◆簡単なところから楽しい食卓づくり◆
食卓を囲むことには食育にもつながっています。ただ何となく乱雑に並べて置くのではなく、ご飯とお味噌汁を置く際でも、ランチョンマットなどがあれば敷き、お箸を手前に揃えて置き意識してキレイに並べてみる。飲み物のコップを家族分同じ物を揃えたり、子ども分だけ揃えたり、男女で揃えたり、演出の仕方は様々です。普紙ナプキンの色を日によって替えてみたり、置物を2、3個アクセントにおいてみたり、果物でも切り方を変えて並べるだけで立派な演出に!また食卓を楽しむ事は食育にもつながり、お子様の成長にも大きく影響するので、簡単なところから始めて楽しい食卓を作ってほしいです。
現代社会における食事の意味合いを考えながら手軽にできる簡単で楽しい食空間づくりの提案をしていきたいです。
武藤 志真子・藤倉 純子ゼミ
ボンビー学生のHAPPY KITCHEN★
【きっかけ・目的】
一人暮らしの学生にとって食費を節約することは重要な課題である。そこで、“ビンボー学生=食生活が貧相”この方程式を覆すために、日々の食事がおいしく、自炊が楽しいと感じてもらえるような、安価で簡単に調理できるレシピを提案することが目的である。
【実習の流れ・方法】
一人暮らしのJ大学女子(以下J女子)Aさんに1週間の食事を記録してもらった。1日の最低必要エネルギー量すら摂取できていなかった。(図1)
「学生の食生活の実態に関するアンケート」をJ女子117人、D大学男子(以下D男子)31人に実施した。その結果、調理する意欲は男女ともに70%以上と高く、(図2)1週間の料理を作る頻度も高いことが分かった。(図3)1か月の食費は男女ともに1~2万円(図4)であった。また、一人暮らしの学生(D男子2名、J女子2名)のキッチンの実態調査を行った。(図5)その結果、1か月1万円~1万5千円で簡単に調理できるレシピを考案・試作することにした。調味料は、一人暮らしの冷蔵庫に入っている基本的なものを使用し、レシピは200品作成した。(主食80品・主菜120品、50円以下120品・50円以上80品)
2連式で主食、主菜を自由に組み合わせられるレシピ本を作成し、個人のライフスタイルに合わせて1か月の食費を選択できるレシピ本を作成した。(図6)調理時間や調理工程のイラストを加え、とりかかりやすくするための工夫をした。
作成したカードを使って実際に調理・評価してもらった。(D男子2名、J女子5名)おいしかった、簡単にできた、上手く作れなかった、手書きのイラストが可愛くて見やすかった、文字の色が見えにくかったなどの意見があったので改善し、スマートフォンのアプリにより調理法などを動画で見られるようにした。(図7)
【考察・感想】
買い物の仕方や、飽きがこない味付けを考えることが難しかったが、この実習を通して私自身も調理することの楽しさや面白さを改めて実感することができた。ビンボーでも組み合わせ次第でバランスよく健康的でおいしい食生活を送ることができる。“安い・早い・簡単”でKITCHENからHAPPYになってもらいたい。
カフェ、はじめます。
【目的】
カフェの食空間や開業について理解することを目的とし、初めてカフェ開業について学ぶ人を対象にマニュアルを制作する、また開業計画の立案と店舗の設計、デザインを行い、理想のカフェを視覚化するため店舗模型を制作する。
【実習内容】
食空間について、定義や演出の仕方を学ぶため食空間コーディネーター3級を取得した。文献調査では、文献を参考に自分の理想のカフェの開業計画を立案した<図1>。実地調査では、チェーン店と個人経営店の違いを調査し、居心地の良い空間の大切さに気付いた<図2>。開業に必要な手続き、市場調査、メニュー決め、資金計画、仕入れの方法などをまとめマニュアルドラフト版を制作した<図3>。制作後、文献には経営や開店後の運営資金に関する情報が少ないことに気付き、経営や事業計画書に関する文献の調査をした<図4>。実際の経営について知るため、石川県にある和カフェ・猫のゆりかごを訪れてインタビューを行い、地方都市における集客、経営の難しさ、地元に密着した経営の必要性や婦人会等の場所提供等、開業後の努力を知ることができた<図5>。理想のカフェの開業計画を立案して模型を制作する予定だったが変更し、和菓子の販売と和ランチの提供を行う茶屋の開業事業に携わった。店舗の設計、保健所の指導、メニューや価格決めなどの開業準備を体験した。茶屋の設計図を元に、保健所の指導前・後の店舗模型(縮尺:20分の1)を制作した<図6>。すべての調査をふまえ、経営について、インタビューの内容、開業に必要な届出用紙などの項目を追加し、バインダー式のマニュアルを制作した。
【結果・考察】
食空間コーディネーターを取得したことで、食事をする演出の仕方や色の特性など知識を得られた。内装イメージが一目でわかるようになり、作業動線が確認できるようになったことから、店舗模型の制作は重要であったと言える。開業を目指す人へ情報を提供し、開業の苦労などを伝えるためにマニュアルの制作をすることは有効であった。この実習を通して、「カフェが好き」であることと「カフェを経営すること」は全く異なるということを理解することができた。
大人への食育
(目的)
自分で食べたいものを自由に選ぶことができ、長年の生活習慣が影響してくる大人にこそ食育は必要である。都内のメディカル・ファミリージムに協力をいただき、健康志向の高い成人を対象に食育指導を行うことで野菜の摂取量や食事内容・知識などにどのくらい介入することができるのか、介入後は指導内容の実施は継続されるのかを見ていく。また、野菜スムージーを提供することで、今後、野菜摂取量の増加につなげることはできるのかを検討する。
(実習内容)
●対象者は20代から50代まで運動習慣を持った成人25人(男性5名、女性20名)
●実習は協力者を9月と10月に分けて行った。9月、10月のグループ毎に3週間、 週3回上記ジムに通ってもらい、野菜スムージーを提供しながら週に1度、個人で10分程度の対面食育指導を受けてもらった。(図1)
●食育指導の媒体として四群点数法の漫画(6月に発表)と野菜スムージー(図2、3)の二つを主に使用した。四群点数法はすべての内容を3回分に分け、野菜スムージーは丸源飲料製スムージーベースと野菜(小松菜など4種)や果物(りんごなど4種)を使用して作り、週ごとに野菜の量を10グラムずつ増やして提供した。スマートフォン向けのHPを作成し、対象者に閲覧してもらった。スマートフォンを所持していない場合は持ち込みのノートPCを活用した。
●アンケートは8月下旬、10月上旬と10月末の3回実施した。内容は行った食育指導に対する評価項目の他に、対象者の身体情報、健康意識、食知識や普段の食事や野菜の摂取量についての質問項目を設け、食育指導前後での変化を解析した。
(考察・感想)
対象者が食事での健康への関心を持っていることがわかった。(図4)しかし、実際に食育指導を行ってみると性別や年齢、家族構成によっては関心の高さは変動しているように見受けられた。ダイエットや貧血改善、家族の健康管理には高い関心をもっているようだったが独居者や病歴により異なるようだ。事前調査では野菜摂取量が平均140~210gと低かったのでぜひ増加につなげていきたい。(図5)