ご 挨 拶

理事長 川田 智恵子

2019年7月  

 本機構は、日本健康教育学会の下に、2001年(平成13年)NPO日本健康教育士養成機構として認可され、その後、学会から独立し今日に至っております。
 「健康教育士」について、その存在の重要性は、国際的に認識されておりますが、わが国では、その必要性が十分理解されておりません。
 1950年代、WHOは、「健康教育の目的は、一般の人々が、自分の力で健康を維持増進することを援助することであり、健康教育は、一般の人々の関心から始まり、自分で健康状態をよりよくすることをねらっている。」と述べておりました。しかし、わが国では、今でも、「健康教育とは、健康の維持増進を図るために、一般の人々に必要な知識・態度を習得させること」と考えている保健・医療の専門家がかなりいると思われます。
 「健康教育士」は、専門家の論理を押し付けるのではなく、だれもが自分の力で健康を維持増進できるように、健康情報システム、資源の分配、保健医療専門家への働きかけ、他分野の方々への働きかけ、保健技術の評価などを通して援助していかなければと考えます。
 国際的にみると、その後、国や地域による人々の健康推進の格差が強調され、1978年のプライマリ・ヘルスケア運動が起こったと考えられます。続いて、1986年のヘルスプロモーションに関するオタワ憲章は、日常生活を営んでいるすべての人々が身体的、精神的、社会的に良好な状態になる事を目指しております。これを可能にするためには、
 
(1)自らの健康の潜在能力を発揮できる能力を持つための平等な機会と資源の確保
 
(2)専門家・社会的グループ・保健従事者など、人々のヘルスプロモーションの確保に影響力のある方々の協力を得ること、

が大事です。
 WHOは、ヘルスプロモーションの活動の方策として、1.個人の能力・技術の開発、2.健康を支援する環境づくり、3.地域活動の強化、4.健康的な公共政策、を上げております。「健康教育士」の活動の道しるべとして大事だと思っております。
 本機構では、これらの方策を頭において、毎年、認定のための連続講座と、テーマを取り上げてサマーセミナーを開催しております。そこには、「健康教育士」を認定された方々、健康教育に関心を持っている方々が集い、掲げたテーマに対して人々が取り組み、問題解決し、ヘルスプロモーションを進めるために、健康教育士の活動の質を上げることを追求しております。2017年は「認知に困難な状態の人々と共に生きる家族・学校・社会」、2018年は「学校・職域・地域におけるこころの健康づくり」そして、2019年は「生涯をとおしてのフレイル予防―子どもからのフレイル予防と継続プログラムの作成―」を計画中です。
 本機構では、現在まで、ほぼ180名の「実践・専門健康教育士」を認定しました。養護教諭、歯科衛生士、保健師、看護師、管理栄養士・栄養士、保健体育教師、医師、健康運動実践指導士、企業人、地域のリーダの方々が資格を取られました。
 どうか、「健康教育士」の養成に対してご理解とご協力をお願いいたします。

 
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