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魚介を使った商品開発
人気カフェメニューができるまで

2015.05.12 活動紹介 学生取材記事 磯田・浅尾ゼミ
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 “商品開発”という仕事は高校生のときからの憧れの職業でした。
 自分の考えた商品をお客様に食べて頂ける喜びを味わいたいという一心で、 カフェでの商品開発をゼミのテーマに選び、昨年10月から新宿ルミネ1の6階にある “CAFE By the Sea”で商品開発を行っています。 1個の商品を開発していく過程は楽しいと思う反面、お客様にお金を頂ける商品であるかを考える必要があり、 大変なことも多くありました。
 商品開発の流れとしては、環境分析を行い、市場調査に出かけます。 環境分析から見えた課題とそれに対する理想を見つけ、具体的なターゲットを設定し、商品を提案していきます。 実際にお店のオペレーションや客層を学ぶために、店舗でアルバイトをしています。 その中で見つけた課題があります。それは、店名が「海」を連想させる名前であるのに、 人気メニューは肉をメインに使ったメニューが多く、魚介を使った代表するメニューが見当たらないことでした。 さらに、女性客が多いカフェであるのに、女性に向けた健康・美容訴求がないことも課題だと思いました。 そこで、“魚のパワーでインナービューティーに!!”というテーマで 春夏秋冬それぞれの季節ごとに青魚を使用したメニューを提案することにしました。

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“CAFE By the Sea”

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店舗でアルバイトをしています

 ターゲットとテーマを設定し、試作を始めたのは昨年12月。 市場調査のために、訪れた飲食店は12軒でした。 そして学校、自宅、店舗で試作を行った回数は15回に及びました。 作っては改善の繰り返しを行い、指導教員やゼミ生、店舗のスタッフに意見を聞き、 本社の方に最終的な評価・判断をしていただき、販売にいたります。 販売が決定したら、食材の選定、メニューの写真撮影、キッチンスタッフへのレクチャーを行います。
 このようなプロセスを経て春メニュー“鰹とアボカドのサラダごはん”の販売がスタートしたのは、3月中旬のことでした。 鰹はゴマの香りを効かせ、ポキ風に仕上げました。 EPA(エイコサペンタエン酸)が豊富な鰹と、一緒に食べることでリコピンの吸収力が高まるトマトとアボカドをなどを使用した、 女性にうれしい効果が期待されるメニューとなっています。

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市場調査のために飲食店をめぐりました

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試作・改善を繰り返しました

 販売当日は私も、店舗に立ち提供を行いました。 緊張し、期待もある反面、注文が入らなかったらどうしようという大きな不安もありました。 しかし、販売して1週目は1日に30食もでる人気メニューとなり、現在も平均15~20食程度お客様に注文していただいています。
 注文が入るたびに、どんなお客様が食べているか、表情などをチェックしてしましいます。 そして、「美味しかった」という言葉を聞くと今までの苦労を忘れるくらいの嬉しさを感じます。 最初は不安もありましたが、喜んで頂けるメニューを完成させることができ、達成感を感じることができました。 そして、多くのアドバイスを頂いた、浅尾先生、ゼミ生、本社の社員様、店舗のスタッフの方々に感謝の気持ちでいっぱいです。

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鰹とアボカドのサラダごはん

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夏メニューの試作をしています

 現在は、6月下旬からスタート予定の夏メニューの試作中です。 今回は、鯖を使ったベトナムのサンドウィッチのアレンジ料理を提案中です。 これらの経験を通して、1年間で自分を大きく成長させ、商品開発部へ進むという夢につなげたいと考えています。

 皆様もぜひ一度、南カルフォルニアの海辺にたたずむ1軒のカフェをイメージした CAFE By the Seaで楽しいひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。 そして、「鰹とアボカドのサラダごはん」もぜひ一度ご賞味ください!!

(食文化栄養学科 磯田・浅尾ゼミ・ 4年 M.T./2015.05.12)

参考ウェブサイト
CAFE By the Seaホームページ→: CAFE By the Sea