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保健学専攻編

Dialogue 在学生×教授

正しい知識を論理的に語れるようになってほしい
[保健管理学研究室]
研究指導分野/地域保健学
宮城 重二 教授
咀嚼の重要性を、現場で伝えられる歯科衛生士をめざす
保健学専攻 修士課程2年
佐藤 伸子

食の知識を深めることに加え、調査技術なども学びたかった
宮城 女子栄養大学で学んだ佐藤さんは、なぜ大学院への進学を決めたのですか?
佐藤 私は一般の方を対象に歯科衛生士として仕事をしていますが、結婚を機に一旦仕事を離れていました。その後職場復帰した際に、「食べる行為」についての知識を深めて伝えていきたいと感じ、大学時代の卒業研究を更に深めたいと考えました。その為には資料の読解力や論理的に考察し説明する能力が必要だと感じ、大学院で研究手法や調査技術を学ぼうと思ったのです。
宮城 歯と食は切っても切り離せません。私の研究室ではここ3年程「咀嚼」をテーマとし、幅広い年齢層を対象に研究しています。特に幼少時の食べ方が、顎の発達や栄養摂取量、脳の機能にも大きな影響を及ぼすことが研究で明らかになっています。しかしこの事実は一般にはあまり知られておらず、人々の「噛む事」への意識は薄いのが現状です。佐藤さんは大学生の頃、中学生を対象とした咀嚼の研究をしましたよね。
佐藤 はい。社会人になった後に大学に編入したのですが、時代の変化とともに食べ方も変わっていると感じ、安全に美味しく食べ続けるにはどうしたら良いか、知識を得て仕事に活かしたかったのです。学校で歯についての指導をする機会も多いため、研究を通じて発育途中の子どもたちに「噛むことの大切さ」を伝えられればと思いました。現在はこの研究をより深め、幅を広げて調査しています。
宮城 中学生までにそのような指導をしないと、食習慣の修正は難しいです。同時に保護者の方々にも調理を工夫する必要性を伝えなければなりませんね。大学院で研究方法や調査技術を自ら学ぶことで、説得力のある意見が仕事でも言えるようになります。佐藤さんには、ぜひ専門家として正しい知識を論理的に発言して、歯科衛生士の発言力を高めてほしいとも思います。
岩澤 おっしゃる通り、大学院では積極的な姿勢がなければ知識の引き出しは増えないと実感しています。現場で感じた問題意識を忘れずに学び続けたいですね。幅広い年齢層の方に咀嚼と健康の関連性を伝えていきたいのは勿論ですが、医療現場においても対等に意見が言い合える歯科衛生士でありたいとも思います。


養護教諭として、
子どもたちにとって心強い存在になってもらいたい
[発育健康学研究室]
研究指導分野/発育健康学
小林 正子教授
健康を見守るエキスパートとして、
子どもたちの健康づくりに貢献したい
保健学専攻 修士課程2年
長谷川 優香

養護教諭の専修免許を取得してから教育現場に
小林 長谷川さんは、養護教諭を目指していますよね。
長谷川 はい。大学院進学の大きな理由は、養護教諭の専修免許を取得してから教育現場に出たいと思ったことです。養護実習や教育実習を通して、子どもたちの健康課題は多様化・複雑化していると感じました。より専門的な知識や研究手法を学んでから現場に出ることが、子どもたちの健康管理に繋がると考え、発育と健康との関連について研究できる小林先生の元で学びたいと思いました。
小林 発育健康学は、養護教諭にとって子どもたちの成長と健康を見守るための重要な学問であると考えています。発育状態から肥満や痩せがわかるだけでなく、思春期早発症や重度の病気の発見等、健康に大きく結びついています。問題を早期発見することで、病気の予防につなげることができるのです。
長谷川 学部の卒業研究において、健康診断の結果を活用した発育グラフは、子どもたち1人ひとりの発育状態と健康状態を把握するためにとても重要であると感じました。この情報をどのように活用すれば、子どもたちの健康管理に役立てることが出来るのかをしっかりと学び研究することを目標にしています。
学校でのヘルスプロモーションの中心になってもらいたい
小林 養護教諭は、以前よりも活躍の場が広がってきています。保健室にいるだけでなく、教壇に立つなど、学校でのヘルスプロモーションの中心となることが求められています。修士論文のテーマも、子どもたちの成長とトレーニングに関するものですね。
長谷川 身体発育と運動との関連について研究しています。適度な運動は発育にもプラスになりますが、身長がスパートしているとき過度なウエイトトレーニングなどをすると、身長にマイナスに働くというデータも得られていて、発育段階を考慮した運動指導が大切であると考えられます。このような研究を更に深め、将来の保健指導に生かしたいと思っています。
小林 日本成長学会で優秀演題賞を獲得するなど、長谷川さんの姿勢や努力は伝わってきます。将来は、養護教諭としてヘルスプロモーションの中心になってがんばってもらえたらと期待しています。
長谷川 はい。養護教諭として、大学院で学んだ知識や手法を教育現場で生かし、健康を見守るエキスパートとして、子どもたちの健康づくりに貢献したいと考えています。
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