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私の卒業研究(栄養学部・食文化栄養学科)

研究分野
新しい弁当開発
卒業研究テーマ
らいふすてーじ弁当
~幸せいっぱい食べて欲しいお弁当~
 

栄養バランスだけではなく、
味も見た目も楽しさも全てを満たすお弁当開発に取り組む。

  「食品機能学研究室」で、お弁当開発のお手伝いをしている中で、お弁当をテーマに何か面白いことをやってみたいと思うようになったのが、この研究テーマに取り組むきっかけです。授業で「ライフステージ栄養学」を学んだのですが、その理論をお弁当にあてはめ、子どもからお年寄りまで、世代別にお弁当を作ったら、もっと売れるのではないかと考え、「らいふすてーじ弁当」というコンセプトにたどりつきました。  ステージは、大まかに「幼児期(離乳食完了期)」「小学生」「高校生」「母親層」「高齢者層」というように分類。例えば、小学生向けのお弁当は、少食の成人女性のニーズとも重なる部分があるなど、世代間での共通要素もあります。そうした点もふまえて、実際の市場では、どんなお弁当が好まれ、売られているかを調査しました。さらに、書面によるアンケート、母親層への聞き取り調査も行いました。その他にも工場を見学したり、自分たちで作ったお弁当をプロの方々に試食していただいたり…。そんな中、埼玉県内の大手スーパーからお弁当メニューの開発の委託要請がありました。私たちの考案したお弁当は実際に店頭に並び、お客様にも好評だったそうです。  世代別に求められる栄養バランス、味、見た目、楽しさ、それらすべてを満たすお弁当開発。この経験を、いずれは福祉の現場に活かしたいと願っています。

私の研究室

副学長 五明紀春
 
研究室名
食品機能学研究室
副学長
五明 紀春(ごみょう としはる)
プロフィール
東京大学農学部卒業。同大学院卒業。
農業博士
1970年より女子栄養大学勤務。

食品(口にするもの全て)の働きを
栄養・嗜好・生理的側面から研究する。

 私の研究室では、食品の栄養・嗜好・生理的な働きをトータルに研究しています。ここで言う食品とは、人間が口にするもの全てが含まれます。素材だけにとどまらず、加工されたものまであらゆる食品が対象です。最近では特に、食品の生理的な働き、例えば高血圧、糖尿病、ガンなどの生活習慣病予防に食品がどのように有効なのかに主眼を置いて研究を行っています。
 ゼミでは、日本の食べ物の中から、学生自身が選んだものについて、一年をかけて研究してもらっています。ひとつの食品が持っている働きを具体的な生産、流通、消費の現場を通じ、あらゆる角度から徹底的に調べ、自分にとってその食べ物がどういうものかを理解することが目的のひとつです。併せて、産地に足を運び、生産者と交流しながら、各地の特産物に光を当てて宣伝や販売等、地域興しに貢献する。そうしたプロモーション活動に繋がるような研究に取り組んでもらっています。
 私の研究室で、最も重点を置いているのは、「各地に眠っている食材や物産品」を発掘し、広く知らしめる。そして、食べ物が持っている文化的な面も含めての面白さ、可能性を追求することです。そこから、自分なりのフードワールドを作り、ビジネスの現場で活かす方法を模索していくということが、この研究室での最終目的と言えるでしょう。食べ物を舞台に乗せてプロモートする面白さを体験してほしいと思います。